PRO-WRESTLING NOAH
Northern Navigation'06 新潟大会 観戦記


今年初のNOAH新潟大会。

秋山サンの撮影会にコバさんの写真集を持って参加、とかやろうと思ったのだけど家を出るのが遅くなったので断念。
チケットは買ってあるし、デジカメも持ったし準備万端と思っていたら、チケットを家に忘れてしまった…。
自転車なら速攻で取りに帰るところだったが、珍しくバスで行ったのでそんな時間も無く(しかもバスを乗り間違えて古町から新潟市体育館まで歩く羽目に…)。
仕方ないのでダフ屋からチケットを買ったのだけど、なんとアリーナ席の2列目! 8000円のところを5000円で購入。買っておいた自由席のチケットが3000円だったから最初からアリーナ席を買ったと思えば損はしてないか…。

夏も近いしTシャツを買おうと思ってたのだが(実はTシャツ好き)、予想外の出費のためにパンフだけ購入。
あ、でものあのあくじは1回やった。リールキーGET! って何に使うの、コレ?

席は青コーナーのすぐ後ろ。近い。こんな近くでプロレス観戦するのは初めてだ。
試合開始前、レフェリーやスタッフが走り回っている様子までしっかり見れました。

第1試合 シングルマッチ 15分1本
○井上雅央 VS ×太田一平
10分27秒 アルゼンチン式背骨折り

今シリーズから一平と改名した太田が雅央と対決。
太田の入場曲は影ちゃんの『奇跡のビッグファイト』、知ってはいたけど会場で流れるのを聴くのは不思議な感じ。
試合は雅央による新人教育マッチ。太田は得意技のエアプレンスピンや三角飛びブルドッギングヘッドロックなども見せるものの、最後は担がれて終わり。
席が近いんで雅央の変な呼吸音がはっきり聴き取れた。何なんだろうね、アレ。


完璧過ぎるアルゼンチン

第2試合 タッグマッチ 20分1本
○佐野巧真、青木篤志 VS 泉田純至、×伊藤旭彦
15分45秒  北斗ボム→体固め

序盤はネタ試合。泉田さんを伊藤が掴んで強制頭突き→自爆の連続とか佐野さんが泉田さんに足四の字→伊藤がカットに行くも佐野さんが倒れて足が余計極まる、とか。
そんな中、青木と伊藤、新人同士の意地の張り合いは見ていて気持ち良かった。新人同士のシングルも観たかったかな。
中盤以降は佐野さんの伊藤へのエグい攻めが続いた。ソバット連発、投げ捨てパワーボム、ダイビングフットスタンプ、投げ捨てジャーマン、そしてとどめのノーザンライトボム。
伊藤は耐えるのに精一杯でほとんど見せ場も作れなかったけど今は仕方ないな。
佐野さんは勿論なんだけど、泉田さんもこのメンバーだと強さが際立つ。秋山サンと組んでるときはどうにも頼りないけども、まだまだルーキーたちの歯が立つ相手じゃないか。

第3試合 6人タッグマッチ 30分1本
KENTA、リッキー・マルビン、×石森太二 VS 杉浦貴、SUWA、○ロウキー
16分14秒  キークラッシャー'99→片エビ固め

NOAHが誇るジュニア選手たちによる6人タッグ。
この面子でやればつまらない試合になるはず無い訳で。
SUWAとスギはKENTAを強烈に意識しているのか気合が入っていた。
KENTAは集中攻撃を喰らって捕まる時間が長かったけど、それでもしっかり自分の見せ場をつくるのは流石。
最近のKENTAの戦い振りに苦言を呈していた私だけど、やっぱりジュニアの中でならほとんど文句のつけようが無いなあ。
エルドラドを退団し、今シリーズからNOAHに本格参戦した石森クン。確かに飛び技のひとつひとつはいいものがあるんだけどイマイチ。技の失敗が多くてそこで観客の気持ちが冷めちゃうんだよね。志賀かお前は。
とりあえずもうちょっと身体作らないとヘビーとやることの多いNOAHだと厳しいんじゃないかね。
試合は場外でKENTAが捕まっている間に石森がロウキーのキークラッッシャーで3カウント。さらにSUWAのFFFまで喰らってしまった。
私の席からだと乱闘の様子は見えなかったのだけど、スギとSUWAにボコボコにされたKENTAは半失神に追い込まれたらしい。
揚々と花道を引き返すスギとSUWA。目覚めたKENTAが怒りの突進をかましたまでは良かったがまたもやボコボコに。
大技はほとんど見られなかったけど、十分おもしろかった。休憩前は勿体無い。この試合がセミで良かったよ。

第4試合 タッグマッチ 30分1本
田上明、×谷口周平 VS スコーピオ、○バイソン・スミス
16分29秒 バイソンテニエル→片エビ固め

田上とスコーピオがいる時点でネタ試合確定。
スコーピオが田上の乳首を攻めれば田上もスコーピオの股間を掴む。
スコーピオのネタ試合は正直飽きてるんだけど、なんだかんだ言って地方大会だとそれなりに盛り上がるんだよねえ。
中盤以降はやはり谷口が捕まる展開に。
場外乱闘では私の席のすぐ隣で吹き飛ばされていた。間近で見るとやっぱバイソンでけー!
スコーピオってネタをやってたかと思うと反則も交えたエグい攻撃もしてくるんだよなあ。
谷口はバイソンの巨体をフロントスープレックスやジャーマンで投げるなど見せ場は作ったが(さすがにダブルアームは無理だったけど)、やっぱりまだまだ、かな。
しっかし、田上のオッサン今日もリングに上がってたの正味5分くらいじゃね? もうちょっと働け。
バイソンもねえ、中途半端にスコピのネタに付き合っちゃうから…。いい人なのはわかるんだが、怖い外人路線で行ってほしいよな。

第5試合 タッグマッチ 30分1本
秋山準、○金丸義信 VS ×斎藤彰俊、川畑輝鎮
14分23秒  垂直落下式ブレーンバスター→片エビ固め


GHCチャンピオンの試合なのになぜか第5試合…。
彰俊さん、いつもに増して気合が入ってたな。やっぱり秋山サン相手だと気合の入り方も違うのかな。
彰俊さんの気合に引っ張られたのか、なかなかの好勝負だった。やっぱり秋山&金丸は試合巧者だなあ。
川畑さんも気合は入ってるんだけど、予想通り2発目のダイビングセントーンを自爆するとそのまま秋山組の波状攻撃でピン。まあしゃーねーか?


天の道を行き、総てを司る(違う)

スリーパーホールド

秋山サンと言えばやっぱりジャンピングニー!

第6試合 シングルマッチ 30分1本
○丸藤正道 VS ×ボビー・フィッシュ
9分58秒  不知火→エビ固め


初来日のフィッシュと丸藤のシングル戦。
今年に入ってKENTA、田上、小橋と好勝負を繰り広げている丸藤のシングル戦ということで楽しみにしてたんだが…。
正直、フィッシュがしょっぱすぎた。丸藤もなんとか相手の力を引き出そうとしてたんだろうけど…。お前はエルボードロップしかできんのか?って感じの単調な攻め。
最後は付き合いきれないと思ったのか、トラースキックからの不知火であっさり勝利。正直、今日の不知火はイマイチ美しくなかったかも。せっかく間近で見られたのに。
勝ち名乗りを受けるとさっさと帰っちゃったところを見ると、丸藤としても納得できない試合だったんだろうなあ。


まるふじ〜なおみち〜! 試合は写真撮るまもなくあっさりおわっちゃいました。

第7試合 シングルマッチ 30分1本
○力皇猛 VS ×ジェイソン・ベイツ
10分16秒  無双→片エビ固め

この試合も期待してたんだけど…。ジェイソン、お前もか。
試合中に観客の声援に対して「シャラップ!」といちいち叫んでたことしか覚えてないです。お前はラリアットしか以下略。
とりあえず最後にリキの無双が観られただけでもよしとする。やっぱ迫力あっていい技だなあ。


ラリアットもド迫力

豪快!

第8試合 6人タッグマッチ 60分1本
三沢光晴、小川良成、○志賀賢太郎 VS 小橋建太、本田多聞、×菊地毅
25分25秒  変型首固め

前の2試合ですっかり冷め切ってしまった会場の空気だったけど、社長とコバさんが出てくると雰囲気は一変。やっぱりあの二人の人気と存在感は凄いなあ。
そしてその二人に負けない声援を浴びていた(言い過ぎ)のは我らがパンチ志賀。志賀のパンチキャラも徐々に浸透しつつあるようだ。
今日は珍しく三沢、小川と組んで小橋とは反対側のコーナー。見かけはワルでもやっぱりいい人、恐縮しながら小橋と握手。
両軍が握手を交わす中、手を差し出しつつ小橋が握手しようとするとサッと手を避ける小川サマ。そしてムッとするコバさんに萌え。
メインではあるが志賀のお陰もあって笑いを含んだ展開に。
髪をいじられると怒りの反撃、そしてすかさず髪を直す、はもはやお約束になってきたなあ。
試合は志賀が捕まる展開。なんとか反撃してコーナーに戻っても小橋とやりたがらない三沢と小川はタッチ拒否、そして小橋のチョップを喰らう志賀。社長&小川さんヒドイ。
小橋はやっぱりいつでもどこでも全力ファイト。チョップ、チョップ、チョップの嵐。小橋が出てくるだけで会場の温度が上がるんだから凄いよな。
小川サマがしきりにコバさんを挑発、ムッとするコバさんというシチュエーションが久しぶりに何度も観られたのは嬉しかったかも。また二人の絡みがみたいなあ。
しかし小川サマ、小橋いじるの好きだよね。これはあれですか、ツンデレってやつですか?
終盤、志賀の卍固め→カニ挟み→STF→志賀締めのギクシャクした流れるようなコンボが見られたときは萌え死にそうになった。
最後は相手の腕を極めて抱え込む変形の首固め(俺命名:志賀クラッチ)で志賀が菊地さんから見事ピンフォール!
志賀がコーナーポストに駆け上がり、パンチを撫でる決めポーズを見せると会場は大歓声に包まれた。
そして最後はいつも通りコバさんが四方に礼。やっぱりメインに小橋がいるとそれだけで興行自体が締まるというか、満足しちゃうなあ。


コーナーでも落ち着き無いコバさん

ああ小川さん、ダメだよコーナーで小橋に攻撃しちゃ!

ほら言わんこっちゃ無い…

小川さん得意の足取らせ延髄蹴り

志賀締め、キター! さり気に菊地さんがセクシー

勝ったのに負けたみたいだな。

試合後のコバさん

つーか、負けてもコバさんが締めるんだよね

正直、メインは涙が出そうになった。
志賀の戦いは全日の頃から見ていた。
周囲から期待され、何度もチャンスを与えられて、本人も頑張っているのにも関わらず結果が出ない。ここ一番というところで何度もふがいない戦いぶりを見せられた。
試合で志賀が頑張れば頑張るほど観客の熱が冷めていく、そんな風に感じさせられる時さえあった。
長い闘病生活を終え復帰した後もそれも変わらなかった。去年の11月の新潟大会で観たときもやっぱり志賀は志賀のままだと、諦めにも似た気持ちで思ったものだ。
それが髪形を変えただけでこのブレイクだ。数ヶ月前までは想像も付かなかった。
いや、髪形を変えただけじゃないだろう。今まで築きあげてきたスタイルを変えるのには相当の覚悟と勇気が必要だったに違いない。
今のファイトスタイルは、かつての次代のトップレスラーを目指すという方向性とは違ってしまったかもしれない。笑いに走るようなファイトを批判する人もいるかもしれない。
でも今の志賀を見ているとプロレスを心から楽しんでいるように思える。今まで、志賀のプロレスは見ていてつらかったし、本人もつらかったんじゃないだろうか。
プロレスラーの進む道ってのはひとつじゃない。エースとして団体を引っ張るだけが道じゃない。色々なプロレスラーがいて、色々な道があるからプロレスはおもしろい。
大切なのは自分の信じる道を自分の足で進むこと。それができれば周りの雑音なんて気にすることはない。
あの志賀の観ていて切なくなるようなプロレスをもっと観たかった、あのままの志賀が栄光を掴むのを見たかった、正直そんな気持ちも無くは無いんだけどね。それでも志賀が選んだプロレス、これからも見続けるからね。

鼓太郎、豪、もりしーと観たい選手がかなり欠場していたし、期待していたシングルマッチが凡戦だったこともあってどうしようかとも思ったのだけど、メインのコバさんと志賀のお陰で幸せな気持ちで帰ることができた。
こういう気分を味わえるのがプロレス観戦の素晴らしいところだよなあ。

まあ、興行自体は良かったんだけど、チケット忘れたりバスを乗り間違えたりと個人的には散々でした。
挙句の果てに帰りのバスが無くて古町で1時間以上も時間をつぶさなくちゃいけない羽目になっちゃいました。やれやれ。



おまけ。

小橋を撮ろうとしたらなぜかリッキーが。マルビンかわいいよマルビン


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