花咲くオトメのための嬉遊曲 ネタページ

ノリと勢いでつくったネタ文章&画像。


もし葛城高嶺がサードだったら

「白鳳は先生もちょっと調べたわ。葛城高嶺、ってのがとにかくいいサードらしいわね」
「はい。私も直に見た事はないんですが、聞いた話だとロッテ戦を見てるかと思った、とかなんとか」
「初芝なみって事?」
「流石に誇張は入ってるでしょうけど、初芝の守備にスンヨブの打撃、てその人は言ってました」
「ん。でも、一人ならどうにでもなる」
「四番に実松早苗って凄いのがいます。金山とどっちがって言われるファンタジスタで、キャッチャーです。左打ちなのが惜しいところですよね」
「ん」
「それと、190cm級右腕、デ西朋子。スピードは姫とどっこいってとこみたいですけど、とにかくピッチャーデニーがあって炎上しやすいとか」


めざせ女・宮本

その日、西朋子がグラウンドに行くと謎の光景が繰り広げられていた。
左打ちの葛城高嶺がなぜか右打席に入り、しかも延々とバントの練習をしているのである。
「早苗…。高嶺は何やってるの? 今更スイッチに転向も無いでしょうに」
朋子に声を掛けられた山田早苗は苦笑しながら、荷物と一緒に置いてあったスポーツ雑誌を広げて見せた。
それは女子高校野球の特集記事で高嶺のことも大きく取り扱われていた。
「ああこれ、世界大会の時のヤツ。これがどうかしたの」
「ここ。“女小坂”って書いてあるでしょ。これを見たらね」
それで朋子にも合点がいった。
幼稚園の頃からの付き合いの早苗ほどではないにしても高嶺の趣味・嗜好は概ね把握している。
高嶺は大のヤクルトスワローズファン。なかでも宮本慎也選手のファンだということも。
「もしかして、女宮本と呼ばれたいがために右打ちでバント練習?」
「そういうこと」
「あの娘は…。なんで早苗も止めないのよ。早苗は高嶺に甘い!」
「一応止めたんだけどね。なんだかたかちゃん楽しそうだし」
付き合いの長い早苗にとっては高嶺の暴走は慣れっこになっているらしい。
まだそこまで達観できない朋子はため息をひとつつくとつかつかと打席に歩み寄り、後ろから高嶺を蹴り飛ばした。
「あいたっ! って何すんのよチョモ! 練習の邪魔しないでよ!」
「やかましい! 夏大も近いってのに何バカなことしてんのよ! ていうかチョモって言うな!」
「だったらエベレスト? アパッチタワー? のーふぃあー?」
「連想ゲームじゃない! しかも話逸れてるし!」
「もう、なんでチョモはいつもそうカリカリしてるかなあ。カルシウム不足? 生理不順?」
「アンタのせいよアンタの! いいから真面目に練習しなさい!」
朋子の剣幕に押され、しぶしぶ左打席で打撃練習を始める高嶺。
ヤケクソ気味にバットを振りまくり凡フライを量産する。

「たかちゃん…。不調のときにぽんぽんポップフライ上げるの止めれば小坂って呼ばれることも減るんじゃないかなあ」
早苗のつぶやきは無論高嶺には届かなかった。


西朋子が背番号10なワケ

高嶺「うーん、ショートだから当たり前だけど、やっぱり慎也サマと同じ背番号なのは気分がいいわね」
朋子「初芝さんやコユキさんとも一緒だけどね」
高嶺「いちいち水を差すわね。それよりチョモこそなんで背番号10なのよ。『私、阿部慎之介選手のファンなんですぅ』とか監督にウソついてまで」
朋子「え、だって……。“ハマのメカゴジラ”佐伯さんの背番号なんだもん」
高嶺「チョモだって人のこと言えないじゃない!」
朋子「うるわいわね! 高嶺だって宮本さんがショートじゃなかったら『篠塚さんのファンなんですぅ』とか言うくせに!』
高嶺「年幾つよアンタ」



早苗「わ、私も清原さんのファンだって言えば良かった……orz」(←ライオンズの和田選手のファン)


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