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2011年08月31日

2011年8月の読書メーターまとめ

8月の読書メーター
読んだ本の数:21冊
読んだページ数:5604ページ
ナイス数:8ナイス

1000本ノックを超えて―バレンタイン監督の日米野球論1000本ノックを超えて―バレンタイン監督の日米野球論
95年のボビー第1次政権後にボビー自ら書いた著書。16年経った今読んでもなかなか興味深い。この本に書かれたボビーの見識の正しさを我々は知っているが、ボビーの限界も知ってしまった。が、95年の広岡GMらとの不幸な衝突がなければ、第2次政権のときもボビーの独裁という形ではなく、より協調してチームを作っていくことができていたのでは無いかと考えるとやはり残念である。最後には日米の野球の未来についても語られているが、ここでもボビーの先見の明が光っている。
読了日:08月29日 著者:ボビー・バレンタイン
さよならピアノソナタ〈4〉 (電撃文庫)さよならピアノソナタ〈4〉 (電撃文庫)
いい最終巻だった。多分ナオはこれからもニブチンぶりを発揮して真冬を怒らせながらもともに歩んでいくんだろう。さわやかな青春物語でした。
読了日:08月28日 著者:杉井 光
学校を出よう!―Escape from The School (電撃文庫)学校を出よう!―Escape from The School (電撃文庫)
同じ作者の『涼宮ハルヒの憂鬱』の似たようなテーマを別アプローチで描いたような作品。くどいキャラ描写やSF要素は同じだけど、日常コメディ部分がイマイチな分1巻時点では『ハルヒ』の方が完成度は高いか。一応続きも読んでみる。
読了日:08月28日 著者:谷川 流
火輪の王国(後編) 炎の蜃気楼シリーズ(17) (炎の蜃気楼シリーズ) (コバルト文庫)火輪の王国(後編) 炎の蜃気楼シリーズ(17) (炎の蜃気楼シリーズ) (コバルト文庫)
九州にオールキャスト総登場。そりゃ3冊じゃ終わらんわ。各勢力の思惑が入り交じる中、小太郎の葛藤が痛い。このあとどういう形で復活するんだろうか。
読了日:08月22日 著者:桑原 水菜
神様家族 (MF文庫J)神様家族 (MF文庫J)
どうにも微妙。終盤はまあ読めたけど、中盤までのグダグダな展開はいかがなものか。ネタ自体は面白いので、もっと上手くできたように思う。
読了日:08月20日 著者:桑島 由一
神様のメモ帳〈3〉 (電撃文庫)神様のメモ帳〈3〉 (電撃文庫)
鳴海は相変わらず色々ウジウジ悩むし、ストーリー、ミステリーは弱いんだけど、登場人物の心情の描き方が上手いし、雰囲気がやっぱり良い。大きな違いは無いんだけど、この巻が今までで一番好きかも。
読了日:08月19日 著者:杉井 光
魔法科高校の劣等生〈1〉入学編(上) (電撃文庫)魔法科高校の劣等生〈1〉入学編(上) (電撃文庫)
近未来学園魔法もの。元はweb小説らしい。キャラの顔見せと世界観を語るだけで物語が動き出すのはまだ先か。主人公はチート気味だが性格に難あり。入学編ってことは先は長そうだがどういう展開になるのかな。
読了日:08月17日 著者:佐島 勤
炎の蜃気楼(ミラージュ)〈16〉火輪の王国 中編 (コバルト文庫)炎の蜃気楼(ミラージュ)〈16〉火輪の王国 中編 (コバルト文庫)
高耶の苦悩が辛い。高坂は相変わらず引っ掻き回すし。九州の戦いもいくつもの勢力が入り交じり混沌としてきた。
読了日:08月17日 著者:桑原 水菜
櫻花球宴櫻花球宴
有志による『大正野球娘。』合同同人誌第2弾。コミック、イラスト、小説、考証など今回も内容盛りだくさん。たいやき好きの紳士淑女ならば必読の書。
読了日:08月16日 著者:大正野球娘。同人誌プロジェクト
銀盤カレイドスコープ vol.9 シンデレラ・プログラム:Say it ain't so (集英社スーパーダッシュ文庫)銀盤カレイドスコープ vol.9 シンデレラ・プログラム:Say it ain't so (集英社スーパーダッシュ文庫)
8巻から一気読み。最終巻の序盤の展開はいい意味で裏切られた。それから結末への展開も見事。タズサの物語はこのあとも続いていくのだろうけど、作品としてはここで一区切り。結局1・2巻が一番だったのは確かだけど、ラノベでありながらアスリートの強さや凄さ、厳しさを描いた良作でした。
読了日:08月15日 著者:海原 零
銀盤カレイドスコープ vol.8 コズミック・プログラム:Big time again! (集英社スーパーダッシュ文庫)銀盤カレイドスコープ vol.8 コズミック・プログラム:Big time again! (集英社スーパーダッシュ文庫)
読了日:08月14日 著者:海原 零
さよならピアノソナタ〈3〉 (電撃文庫)さよならピアノソナタ〈3〉 (電撃文庫)
前巻と比べると今回は行事色々の賑やかな学園生活。ニブチンのナオもうだうだ悩んだ挙句ようやく自分の気持に気付く。さて次巻で大団円と行けるのか?
読了日:08月14日 著者:杉井 光
アイドルA 1 (少年サンデーコミックス〔スペシャル〕)アイドルA 1 (少年サンデーコミックス〔スペシャル〕)
3話までは短篇集に掲載されてたけどここに来て不定期連載再開&まさかの単行本化。男女入れ替わりという一発ネタくさいアイデアをよく引っ張ってるよなー。つか高校野球はともかくプロは女子OKなんだから正体ばらしてもいいんじゃ、ってのは禁句かな。
読了日:08月13日 著者:あだち 充
さよならピアノソナタ〈2〉 (電撃文庫)さよならピアノソナタ〈2〉 (電撃文庫)
夏だ!海だ!合宿だ!ライヴだ! …と言っても『けいおん!』みたいな展開にはならないわけで。1巻同様真冬のためにナオが頑張る話、ではあるんだが今回はナオがニブチンなのが悪いので頑張るのは当然である。つーかモテすぎだろナオ。
読了日:08月11日 著者:杉井 光
ゴールデンタイム〈3〉仮面舞踏会 (電撃文庫)ゴールデンタイム〈3〉仮面舞踏会 (電撃文庫)
大学生になったって、人間そう上手に生きていけないよな。いや、上手く生きれる人はいるんだろうけど、そうじゃないやつはどんなにかっこ悪くても無様でもそうやって生きていくしかないじゃない。そんで幸せにならなきゃ。パリで。
読了日:08月10日 著者:竹宮 ゆゆこ
ガンパレード・マーチ2K北海道独立 4 (電撃文庫 J 17-34)ガンパレード・マーチ2K北海道独立 4 (電撃文庫 J 17-34)
今までとは異なる苦しみを5121の面々に与えた北海道戦も決着。いつも決着編は唐突に終わる印象があるけど今回は余裕のある終わり方。この戦いを生き抜いた人々に平穏のあらんことを、と思いたいところだが5121の面々にはまた新たな戦いが待っているようで。続きがまたすぐ読めそうで読者としては嬉しいが。…ふと思い出したけど、ハワイに行く話はどうなったんだろう。
読了日:08月07日 著者:榊 涼介
パパのいうことを聞きなさい! 7 (パパのいうことを聞きなさい! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)パパのいうことを聞きなさい! 7 (パパのいうことを聞きなさい! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
短編集。過去のエピソード中心なので特にどうということもなく。
読了日:08月05日 著者:松 智洋
火輪の王国〈前編〉 (コバルト文庫―炎の蜃気楼〈15〉)火輪の王国〈前編〉 (コバルト文庫―炎の蜃気楼〈15〉)
読了日:08月04日 著者:桑原 水菜
さよならピアノソナタ (電撃文庫)さよならピアノソナタ (電撃文庫)
音楽ものだと評価が甘くなる私だけど、それを差っ引いてもこれはなかなか良作。正統派のボーイ・ミーツ・ガール。同じ作者の『神様のメモ帳』とストーリーは違うけど、やっぱり共通する雰囲気があるね。つか、こっちをアニメ化した方が良かったんじゃ…。
読了日:08月02日 著者:杉井 光
アオバ自転車店 17巻 (ヤングキングコミックス)アオバ自転車店 17巻 (ヤングキングコミックス)
ミホちゃんと長岡さんがとうとうゴールイン。自転車結婚式いいなあ。他のエピソードでは第5話 …じゃなくて が好き。自転車に出会うことで人生がちょっとだけ前に進む、そんなアオバらしいエピソード。
読了日:08月01日 著者:宮尾 岳
サーティガール.コミック04サーティガール.コミック04
久々のサーティガールコミックは同人誌で登場。同人誌でもAmazonで取り扱っているので読書メーターでも登録可能だ。例によってWebコミックの再録と加筆修正。安定したおもしろさ。毎回言っているがヒデさんはいい加減加奈子さんをもらってあげて。
読了日:08月01日 著者:岩崎 つばさ,カワイ シンゴ

読書メーター

2011年08月13日

『平成二十三年の野球娘。』あとがき的なもの

コミケに参加された方はお疲れ様でした。
もうすでに『大正野球娘。』の合同誌『櫻花球宴』を手に入れた方もいるかと思います。私はコミケには行ってないのでこれを書いている時点では実物をまだ見ていなかったりするんですが。

さて、『櫻花球宴』に寄稿した私の小説『平成二十三年の野球娘。』ですが、色々と小ネタを仕込んであります。
本当は自分の書いたものについてあれこれ語るのは野暮の極みってもんですが、ネタ元に敬意を表する意味も込めて、突っ込まれる前に後書き代わりにネタばらししておきます。
一応ネタバレを含んでますので、通販なんかで今後購入予定の方は読了後にご覧下さいな。

(13/01/15追記)
全文を公開しましたのでどうぞご覧くださいませ。
平成二十三年の野球娘。: nokotsudo BLOG

まず、この話は北村薫『1950年のバックトス』収録の同名の短編小説から着想を得ています。この作品を読まなければこの話は思いつかなかったでしょう。
この話を思いついたからこそ合同誌に参加を決めたという部分もあるので、『1950年のバックトス』に出会っていなければ合同誌に参加していなかったかもしれません。
私の書いたものと同じように、時を越えた野球少女たちの絆の話です。短編ですが印象的な作品ですので、機会があれば是非読んでほしいです。

鏡子の孫娘として登場した秋川桐子さんですが、彼女は池田恵さんの女子野球コミックの名作『無敵のビーナス』の登場人物です。新聞記者という立場を生かして、鏡子と綾梅を繋ぐキャラクターとしてゲスト出演してもらいました。
『無敵のビーナス』が90年代の設定なので2011年時点では四十台半ばになっているはずですが、原作での年齢である34歳(綾梅には二十台後半に見えたんですな)でご登場願いました。
『無敵のビーナス』の世界では女子も男子相手にボコスカホームランを打ってますが、その辺はまあ現実準拠で。

巴が綾梅に打撃の心を教えるシーンですが、これはLOVER-SOULの同人ゲーム『花咲くオトメのための嬉遊曲』の氷室乃雪嬢のセリフを意識しています。シチュエーション、キャラクター、何より私の筆力の無さからかなり元ネタとは違ってますが、白球のイメジ、なんて言葉でわかる人にはわかってもらえたかも。
あと、最初に執筆していた時は太宰経夏さんが桐子さんの代わりに出演していました。役割的、年齢的に桐子さんの方が向いているのと、キョウコとケイカでは音が似ているので代わってもらいました。キャラ的には経夏さんの方が合ってた気がします。

設定は基本的にアニメ版を踏襲しています。原作の設定を意識して巴は当時珍しい職業婦人で新聞記者をしていたという記述を最初は入れていましたが止めました。
また、巴は一真と結婚して柳巴になったということにする予定もありましたがそれも止めておきました。
鏡子も名字をあえて名乗らせませんでしたので秋川姓じゃ無い可能性もあります。巴と鏡子が誰と結婚したのかはみなさんのご想像にお任せしましょう。
巴と鏡子以外の生死は全然考えてませんが何人かはまだ生きてるのかなあ。特に乃枝は、ってそれは漫画版の話ですな。

女子プロ野球は現実の女子プロ野球リーグをモデルにしていますが、私の知識と調査不足で間違っているところはあるかもしれません。その辺は大目にみてください。一度は生観戦しなくちゃ、とは思ってるんですが。
女子プロ野球をご存知の方には言うまでもないですが、作中で登場した兵庫の投手は小西美加選手、京都の監督はヨッシャー佐々木恭介監督のことです。

執筆中には女子プロ野球リーグではホームランは記録されていなかったんですが、7月23日に前述の小西選手によって史上初のホームランが記録されてしまいました。
もしかしたら合同誌が出る前に現実でも記録されるかもなーとはちょっと思ってたんですが、まさかホントに出るとは……。まあ綾梅の方が時期的にはやや早かったので幻の第1号だと思っといてください。
「記事が小さく掲載された」なんて書きましたが、関西の新聞なんかには写真付きで結構大きな記事になってたみたいです。こんな感じで→小西が歴史弾!女子プロ野球1号/野球/デイリースポーツonline

綾梅が試合でこてつを使えないと言っているのはもちろん古いせいもありますが、女子プロ野球リーグでは金属バットを使用しているからです(木製バットを使っちゃいけないルールは無いと思いますが)。
原作で使っていた金属バットなら試合で使えるかも、とも思いましたが、あのバットはUボートとともに海の底だしな(だからそれは漫画版設定だ)。
それに、やっぱり「こてつ」ですよねえ。

とりあえず、語っておきたいのはこんなところかな?
数年ぶりに小説的なものを書きましたがなかなか楽しかったので、もし合同誌第3弾があるのならまた参加したいと思っとります。
この場を使って、編集委員のみなさんに改めて感謝をば。