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2010年08月31日

2010年8月の走行距離

ESCAPE:237.20km
猛暑で全然走る気がしませんでしたが。後半は自転車ツーキニスト復帰でそこそこ走りました。9月は久々に400km超えるかな?

2010年08月10日

『後夜祭』をウン年ぶりにやってみた

某所で『彩のラブソング』の実況をしてるのを見て、文化祭ギャルゲーといえばこれだろ、とウン年ぶりにやってみたのがコレ。

『彩のラブソング』『星の丘学園物語 学園祭』『後夜祭』で3大PS文化祭ギャルゲーと呼ぶとか呼ばないとか。ま、ぶっちゃけ『後夜祭』は他二つと比べるとかなり落ちる感じだけども。
オリジナル版の発売元は翔泳社。『後夜祭』の他には百合ゲーの名作『あやかし忍伝くの一番』も発売してるけど、他のタイトルはイマイチな感じ。例によって、現在はゲーム事業からは撤退してます。
開発元はアストロビジョン。他には『ひざの上の同居人』『幻想のアルテミス』など、悪くは無いんだけど地味ーなギャルゲーをつくってます。今でもあるのかは知らん。
後にサクセスから廉価版が発売。現在はゲームアーカイブでも配信中(ゲームアーカイブのサイト)。
ゲームの内容についてはサクセス版の公式サイトが詳しいですな。翔泳社の公式サイトは当然消滅済み。


ギャルゲーのOPで男性ボーカルは珍しいなあ。
無駄にクオリティ高いOP。このOPムービーの雰囲気が気に入った人はプレイしても損は無いと思います。

主人公は文化祭の実行委員としてクラスをまとめて文化祭を成功に導くのが目的。
6つに分けられた各作業の達成率を100%まで上げると学園祭が成功する。多分。
各キャラクターは独自の方針で作業を決めるのでそれをうまく調整するのが勝利の鍵。
女の子と二人っきりで作業をすると恋愛度が上がるけれど、作業の進行状況によっては恋愛より作業を優先する必要もあり。
また、女の子と仲良くなると、主人公のやってる作業に移ってきたり、他のキャラクターが遠慮して別の作業に移ったりすることも。
各キャラクターには主人公への友好度、恋愛度だけではなく他のキャラクターとの友好度、恋愛度も設定されており、プレイヤー以外の男女も二人きりで作業すると恋愛度が上がる。
キャラクターごとに疲労度ややる気度も設定されており、主人公との会話で疲労ややる気を回復することが可能。
とまあ、こうやって説明するとゲームとしてなかなかおもしろそうなんだけど、実際は適当にやっても簡単に文化祭は成功できちゃったりする。つーか途中加入のメンバーを敢えて入れないとかマゾプレイをしない限り失敗する方が難しいんじゃないかなあ。
せっかく色々パラメータを用意したのに全く生かせてない。企画や構想に制作側の技量が追い付いていない感じ。もっとシステムを練れば良作になったと思うんだけど。まあ、今のサクサクやれるバランスも悪くないけど、勿体無い感は捨てきれんなあ。
せめて、プレイヤー以外の男女が仲良くなると何かイベントが起こるくらいはやってほしかった。まあ最近の風潮だとNTRなんて言われて敬遠されるかもだけどさ。

本作独自のシステムとしてはR.E.S.(レスポンス)システムがある。これは相手の話す内容に応じてはい/いいえ/無反応を選んでいくというものなのだけど、これもあまり意味無し。
この頃のギャルゲーはなんか独自システムいれなくちゃいけないみたいな暗黙の了解があったんだよねえ。

ゲームの最初に模擬店・お化け屋敷・人力飛行機の3つのうちどれを行うか選択し、選んだ出し物によってストーリーも変わっていく。
どのルートでも、時には反発しつつもひとつの目的に向かって力を合わせていく少年少女のさわやかなストーリーが展開されます。
凄い大事件が起こるわけでも無く、言ってしまえばベタなストーリーなんだけど、今やるとかえって新鮮でいい感じかも。

一緒に作業するメンバーはクラスメイトの女子5人と男子3人。男子3人にもちゃんとEDがあるのが特徴。それ目当てでウチの妹とかもやってました。つーかそもそも最初は妹の友達から借りたんだったかな。
サブキャラとして女の子の情報を教えてくれる後輩、作業の状況を教えてくれる教育実習生の先生、隣のクラスのライバルなツンデレ委員長がおり、どのキャラもなかなか魅力的なんだけど、これが攻略不可。男子を攻略できるのならどうしてこっちを…。
ちなみに後輩は小説版でトンデモな正体が明らかにされます。

キャストは川澄綾子、坂本真綾、長沢美樹、折笠 愛、南 央美、豊嶋真千子、今井由香、柳原みわ、森久保祥太郎、三木眞一郎、置鮎龍太郎。当時の人気声優を手堅く揃えた感じ。長沢美樹のクールな委員長役や折笠愛に内気少女を当てるのはなかなか良いセンス。折笠愛さん演ずる伊藤沙絵の破壊力はなかなかのものかと。

今作の最大のウリは何と言っても美樹本晴彦の描くキャラクターの魅力。
PSの頃のゲームって有名なイラストレーターやアニメーターを起用しても、実際ゲームで使われるとしょぼーんな感じになることが多かったのだけど、今作は美樹本晴彦の原画の良さを十二分に引き出してます。
立ち絵もキャラのアップでいい感じ(特に照れた顔がいい!)し、一枚絵の枚数も多く、クオリティも言う事無し。
まあ、その労力をもうちょっとゲームシステムの方に割いてほしかったって気もするんだけどさ。

んが。美樹本晴彦の描くキャラクターが一番の魅力でありながら、あろうことかアルバムモードが無い。
PSのギャルゲーではアルバムモードが無いのはそれほど珍しくないとはいえ、このゲームで無いのはダメだろ…。
アルバムモードがあれば繰り返しプレイのモチベーションも上がろうってものなのに…。どうしてこのゲームはこうもかゆい所に手が届かないのか。

とまあ、ゲームとしては作りが甘く、可も不可も無くという感じですが、美樹本晴彦の描く魅力的なキャラクター、さわやかな青春ストーリーを手軽に楽しめます。ゲームアーカイブで600円ならば十分元を取れるかと思うので、興味が湧いた方はどぞ。