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2010年03月22日

劇場版『Fate / stay night - UNLIMITED BLADE WORKS』を観てきました

ユナイテッドシネマ新潟がメンズデーで1000円、せっかく新潟でもやってるんだからと劇場版『Fate / stay night - UNLIMITED BLADE WORKS』を観てきました。さらっと感想などを。

原作は大ヒットとなった18禁ゲーム。後にPS2に移植され、TVアニメにもなった。
TVシリーズは原作のセイバールートを元にしていたが、今回の劇場版は原作の凛ルートをアニメ化。
私は原作ゲームはプレイ済も、TVアニメは未見。原作をやったのもかなり前(もう6年も前のゲームなんだな)なのでかなりうろ覚え、という程度のファン。

一言で感想を言えば、手放しでは褒められないけどそれなりに楽しめた。
やっぱり最大の難点はシナリオ。キャラクターが多い上に人間関係も複雑な原作を2時間に纏めるのは無理があった。原作のストーリーを切り貼り、継ぎ接ぎしてまとめましたという感じになってる。
うろ覚えとはいえ原作プレイ済の私でさえ、話の繋がりが分かりにくかったり、キャラクターの心情がわからない部分があったので、原作を知らない人はかなりおいてけぼりだったのではなかろうか。
それでも終盤の、士郎とアーチャーの対決、士郎がアーチャーとぶつかり超克する部分は上手く描けていたんじゃないかと思う。

多分、もっと劇場用にわかりやすくストーリーを再構成することもできたと思う。でもあえてそれをしなかったのは、原作の名シーンの数々をできるだけ映像化したかったのだろう。
たとえば、セイバーがキャスターに捕えられキャスターの趣味丸出しのドレスを着せられて身悶えるシーンとかストーリー上カットすることは可能だろうけど、あれが無かったらやっぱりファンは怒るだろう。俺も怒る。
とはいえ、やはり無理やり纏めてるので見せ場のほとんど無いキャラも多い。藤ねえはともかく、キャスターやイリヤは「え?」と思うほどあっさり退場してしまう。
未見の人には分かりにくく、原作ファンには物足りない、中途半端な感じになっている事は否めない。

映画だけあって作画のレベルは高い。
前述の通り、原作の名シーンが高いクオリティの作画と声優の熱演で再現されるのはファンにはやはり嬉しいだろう。
ただ、私はTVシリーズ・PS2版ともに触れてないので、ちょっとキャストは違和感があった。凛の植田佳奈の甲高い叫び声がちょっと癇に障る。川澄綾子のセイバーは思ってたよりはずっと良かったけど。
そんなわけで、凛のオーバーニーソックスと絶対領域を堪能するのが本作の正しい楽しみ方だと思う。

観に行った人の感想はいくつか見てたのである程度覚悟してたけど、映画を観たという満足感は味わえたのでまあ良し。
原作を全然知らない人には勧めにくけど、原作プレイ済で、PS2/アニメ版のキャストに不満の無い人ならそれなりに楽しめるんじゃないかと思う。
ただまあ、ここ最近観たアニメ映画で比べると、マクロスF>なのは>Fate、の順番になっちゃうかなあ、やっぱり。
なんかこう色々ともやもやしたので、久しぶりに原作のゲームの方もやりたくなった。原作に触れたくなるのはいいメディアミックス作品の条件だけど、この場合はあんまり褒められんなー。

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