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2010年03月31日

2010年3月の走行距離

ESCAPE:117.43km
Esola:103.82km
新潟の春は遠い…。あまり走れませんでした。

2010年03月30日

女子野球 名曲の夕べ

先日、アニメ『クロスゲーム』が最終回を迎えましたが、2009年は『クロスゲーム』と『大正野球娘。』という二つの女子野球を扱った作品がアニメ化した記念すべき年になりました。
アニメといえば切って切り離せないのが主題歌。両作品とも作品にマッチした良い主題歌がつくられています。
過去の女子野球作品を振り返ってみても、実は女子野球作品の主題歌・テーマ曲には名曲が多いんですね。
そんなわけで、今回はそんな女子野球作品の名曲の数々を紹介してみようと思います。
YouTube・ニコニコ動画の動画を中心に紹介していきます。TVサイズならまだしもフルサイズの楽曲を紹介するのは多少気が引けますが、現在となっては入手困難な楽曲も多いし、その辺は許してもらいましょう。一応、TVサイズの動画がある場合はそちらを優先して紹介します。フルが聴きたい場合は各自で探すかCDを購入しましょう。


まずはご存知、『野球狂の詩』のED『勇気のテーマ』です。水島御大の詞をミッチこと堀江美都子さんが歌い上げます。
「この作品を 野球を愛するすべての女性ファンに捧げます」という冒頭のテロップもいいですね。
OPの『野球狂の詩』も名曲です。ミッチのスキャットがカッコイイ。


長編アニメ『勝利投手』のEDテーマ、永井真理子『One Step Closer』です。
つーかこの動画、使用されている静止画がウチのブログのキャプ画なんですが。言ってくれればもっといい画像用意するのにねー。
挿入歌のC-C-Bが歌う『原色したいね』は当時のTV番組出演時の動画がいくつかUPされています。時代を感じるなー。


映画『プリティ・リーグ』のEDテーマ。歌うのはあのマドンナで、映画本編でも体当たりの好演を見せています。
劇中で歌われた『All-American Girls Professional Baseball League Song』(全米女子プロ野球リーグの歌)も。この曲は全米女子プロ野球リーグで実際に歌われていた曲のようで、当時の選手の方々が歌っている動画もあります。


PS用ゲーム『ドキドキプリティリーグ』第1作のOP曲、秋山久美『3度目の夏 -ラスト・チャンス-』です。
第2作『熱血乙女青春記』のOP、水野愛日『乙女の心意気』の動画もあります。
あと、こちらの動画の4:35から聴けるラジオ『DOKI DOKI プリティリーグ』の2代目OP『Proceed』は私の大好きな曲なので是非聴いてほしいです。
また、『熱血乙女青春記』のCMソング、サウスポー(川村ひかるが所属していた3人組ユニット)が歌う『ファイト!!ファイト!!ファイト!! ~おしえて監督~』というアレな曲もこちらの動画で聴けます。
CDドラマ延長戦のOP/ED曲、秋山久美の歌う『笑顔のままで』『虹に渡ろう』も好きな曲なんですが、フルバージョンはCD化されてません。お蔵入りになった『熱血乙女青春記』のCDドラマともども発掘が待たれるところです。お願いします、ジェネオンさま。
第3作『Lovely Star』に曲ついて紹介しないのは動画が無いからで、別に他意はありません。はい。


長沢美樹さん・金月真美さんの歌う『プリンセスナイン』のOP。曲の良さはもちろん、天野正道さんの指揮するワルシャワ・フィルハーモニーの伴奏が冴え渡ります。
EDの『Passionate Days』も名曲! 途中のこっぱずかしい台詞もいい。
当時、発売されたシングル、サントラには収録されなかったボーカル曲がいくつかありますが、後にフェニックス・エンタテインメントの独自レーベルから発売されたCDに収録されています。


コブクロの歌う『クロスゲーム』のOPテーマ。爽やかでいい曲。今時のアニメで4クールもやってOPが変わらなかったのって珍しいですね。
OPと違ってEDは、絢香『恋焦がれて見た夢』、SQUAREHOOD『オレンジDays』、鶴『燃えるような恋じゃないけど』、近藤夏子『リハーサル』と1クール毎に替わってます。EDもなかなかいい曲が多いですな。
曲のフルはあってもOP/EDのTVバージョンの動画が見当たらないあたり作品の人気がごにょごにょ…。


鈴川小梅(伊藤かな恵)、小笠原晶子(中原麻衣)、川島乃枝(植田佳奈)、宗谷雪(能登麻美子)の4人が歌う『大正野球娘。』OP、『浪漫ちっくストライク』です。大好き。
伊藤かな恵さんの歌うEDテーマ『ユメ・ミル・ココロ』も、ひたむきな少女の心を歌った名曲。
あと『大正野球娘。』と言えば劇中歌の『東京節』も忘れてはいけません。
PSP用ゲームの主題歌、今井麻美の歌う『kissing a dream』の合ってなさっぷりも逆の意味で注目。

この後は、女子野球作品のためにつくられたわけではないけど、作品のモチーフになっていたり、女子野球と縁の深い曲をいくつか紹介します。


みんな大好きメロディちゃん。というわけでアニメ『ミラクルジャイアンツ童夢くん』のOP、CHA-CHAの『ボクらの夢によろしく』です。
EDの『やさしくされたあの気持ち』もいい曲です。


女性ロックバンドGO-BANG'Sのヒット曲『無敵のビーナス』。言うまでも無く池田恵さんの『無敵のビーナス』のタイトルはこの曲から来てます。『無敵のビーナス』のテーマ曲と言っても過言じゃないでしょう。
『無敵のビーナス』はCDドラマ化されており、出演者の歌うテーマソングもあったりするんですが、マイナー過ぎるので動画サイトなんかでUPされることは多分無いでしょう。つーか持ってる人いるのか、アレ。


アニメ『機動戦士Vガンダム』のEDテーマでもあるKIX・Sの『もう一度Tenderness』です。
なぜこの曲を取り上げたかと言うと森本里菜さんの『君は青空の下にいる』において、作者がヒロイン・一之瀬渚のテーマ曲として挙げているからなんですな。ちなみに森本さんは『Vガンダム』に使われていたとは知らなかったとか。
そう思って聴くと確かに渚ちゃんの曲に聴こえるなー。


アニメ『天地無用! 魎皇鬼』のEDテーマ、横山智佐『恋愛の才能』です。
同人ゲーム『花咲くオトメのための嬉遊曲』の中でこの曲が作品の重要なテーマを担います。
『花咲くオトメのための嬉遊曲』はオリジナルのOP・ED曲も存在しますが、すでに公式サイトではDL不可。収録されたサントラCDもゲーム本体ともども現在では入手困難となっています。埋もれさせるには惜しい名作・名曲なんですが…。


アニメ『緑山高校 甲子園編』のEDテーマ、野澤恵『遅れてきた勇者たち』です。
『緑山高校』自体は女子野球とは何の関係も無いんですが、この曲は『ドキプリ』のOP・EDを歌っている秋山久美さんがアルバムでカバーしていたり、作詞が前述の『恋愛の才能』と同じ枯堂夏子さんだったり、『若草野球部狂想曲』において主人公の光児がこの曲を意識した台詞を言ったりと、何かと女子野球に縁がある曲なので紹介。
もちろん、私が大好きな曲だからというのもあります。以前、こんな動画をつくってたりしました。『大正野球娘。』や『クロスゲーム』を加えた完全版をいつかつくりたいんですが…。



あーそういや一番大事な曲を紹介してませんね。

ある意味、この曲が女子野球の元祖と言えるかもしれないなあー。

2010年03月29日

(現実の)女子野球関連書籍をまとめてみた


所用ででかけた新潟市内で発見。驚きつつ撮影。
新潟駅周辺のバス停数か所で確認。
まさか新潟で女子プロ野球の広告を見るとは思いませんでした。わかさ生活は本気だ。
ちなみに写真は兵庫スイングスマイリーズの厚ヶ瀬美姫選手(左)と京都アストドリームスの川端友紀選手(右)です。

というわけで、もうすぐ女子プロ野球が開幕します。
ウチのサイトでメインに扱うのはフィクションの女子野球ものですが、フィクションは現実を映す鏡でもあるわけで、現実の女子野球にも無関心ではいられません。
めがきゅーうぃきでフィクションの女子野球ものについてはまとめてますが、そういえば現実の女子野球を扱ったものについてはブログでときどき取り上げるだけだったので、まとめて紹介してみたいと思います。


こちらの二冊は戦後の女子プロ野球リーグを扱ったもの。
10年くらい前に市川市の図書館で読んだのだけど未所持。Amazonではどちらもいい値段がついてますな。
機会があればまた読んでみたいところ。新潟市内の図書館にもあるだろうか。


こちらも戦後の女子プロ野球リーグを扱ったもの。
著者の田中科代子さんは女子プロ野球選手だった方で、自ら当時の事を語っているみたいです。
未読ですが、こちらの記事によるとなかなかおもしろそうです。


東京六大学野球において、史上初(そして現在に至るまで唯一)女性選手同士で投げ合った東大・竹本恵投手と明大・小林千紘投手についてと、当時の女子野球を取り巻く状況について語られています。
詳しくはウチのブログの過去記事をどぞ。→ふたりの勇気: nokotsudo BLOG


日米の野球にまつわる様々なエピソードをまとめた本。
以前ウチのブログで紹介した、1925年に来日した女子野球チーム・フィラデルフィア・ボビーズについて詳しく書かれています。→海に消えた美人投手: nokotsudo BLOG
ちなみにボビーズが来日した1925年は大正14年、つまり『大正野球娘。』と同じ年だったりするんですな。作者がこのことを知っていたかどうかはわからないけど、アンナ先生の伝手で桜花会vsボビーズなんて対決があったかも、なんて妄想するだけでワクワクします。


野球に魅せられた少女の青春を描くノンフィクション。
現在の女子野球を取り巻く状況を知るためにもいいですが、懸命に夢を追いかける少女の成長物語としても非常におもしろいです。


2006年に開催された女子野球ワールドカップにおける日本代表の激闘を描く。
この作品も以前ちょっと紹介しました。→『真っ直ぐ、前を――』: nokotsudo BLOG
著者は『ワールド・ベースボール・ガールズ』と同じく長谷川晶一さん。ブログ真っ直ぐ、前を――で女子プロ野球についても色々書かれてます。


こちらも戦後の女子プロ野球についての本。
未読なのでそのうちチェックしたいと思います。


今回一番紹介したかったのはこちら。先日、ジュンク堂で偶然見つけて即確保しました。
今春開幕する女子プロ野球の選手・関係者だけではなく、60年前の女子プロ野球の選手や関係者についても語っています。
著者は『女子プロ野球青春譜1950』と同じく谷岡雅樹さん。スポーツライターではなく本業は映像評論家だそうで、独特の視点と語り口が興味深いです。

というわけで、ざっと紹介してみました。
入手困難なものもありますが、(現実の)女子野球に興味がある方の参考になれば幸い。

2010年03月28日

『ヒーローは永遠に in アピタ』'10春

恒例のBSNのスペシャルライヴヒーローは永遠に in アピタ、今回のゲストは成田賢さん&松本梨香さんのお二方。

ひとまずセットリストはこちら。

~ミニライブ~
(成田賢さん歌唱)
誰がために / サイボーグ009(第2作)
ああ電子戦隊デンジマン / 電子戦隊デンジマン
デンジマンにまかせろ! / 電子戦隊デンジマン

(松本梨香さん歌唱)
ひとりでいるより自由な場所
ポケモンメドレー(めざせポケモンマスター~ライバル!~タイプ:ワイルド) / ポケットモンスター

~公開録音~
(成田賢さん歌唱)
誰がために / サイボーグ009(第2作)
九つの命 / サイボーグ009(第2作)
コスモス・ドリーム COSMOS DREAM -宇宙をかける夢- / 新竹取物語 1000年女王
ああ電子戦隊デンジマン / 電子戦隊デンジマン
デンジマンにまかせろ! / 電子戦隊デンジマン

(松本梨香さん歌唱)
Alive A life / 仮面ライダー龍騎
ひとりでいるより自由な場所
まんまる
生きてこそ / 甲虫王者ムシキング ~森の民の伝説~
スパイシー・ライフ / ママはぽよぽよザウルスがお好き
めざせポケモンマスター / ポケットモンスター


開始前のBSN・喜谷アナの前説。写真撮影は禁止だったのだけど、まあ喜谷さんくらいはいいだろう。イブニング王国で毎日観られるし。
喜谷さん&BSNのスタッフの方々は昨日、アピタ新潟西店の方で川口和久を招いてのプロ野球開幕公開生放送もやってました。御苦労様です。
過去のイベントと比べても観客は多かったです。開始10分前に着いたのでかなり後ろの場所になっちゃいました。

ミニライブが13時から約30分。公開録音が15時からの約1時間30分という構成でした。間が空き過ぎて暇つぶしが大変でした。まあ、この間にアピタで買い物をしろってことなんでしょうな。

成田賢さんはWikipediaによれば64歳(水木アニキよりも年上!)ながらも、30年前と変わらぬ歌声で、あの独特のシャウトもそのまま。26年の間、音楽の世界とから離れていたというのは信じられないなあ。
トークの方もなかなかお茶目で楽しかったです。ジャケットにオープンフィンガーグローブと服装も若々しい(つーかなんでベテランのアニソン歌手って独特の服装の方が多いの?)
また、『東ハトキャラメルコーン』や『赤福餅の唄』といったCMソングも披露してくれました。

松本梨香さんは相変わらず元気でパワフルな歌声。
トークの方も楽しかったけど、話が長くなって巻きが入ってました。子供たちがポケモンを歌ってほしがってるのに「歌うと帰っちゃうじゃん」と身も蓋も無い発言も。
ポケモンの曲中心なのかと思いきやオリジナルソングやカバー曲も入る構成。『スパイシー・ライフ』はビックリ。見てなかったはずなのに覚えてたなあ。
子供たちじゃないけど、もうちょっとポケモンの曲も聴きたかった気もする。『僕らのヒーロー・絶対無敵ライジンオー』とか贅沢は言わないので。

というわけで、今回も楽しいイベントでした。次は誰が来てくれるのか、今から楽しみにしてましょう。
あ、あとイベントに行った方はアピタのサイトのお問い合わせフォームから今回のイベントの意見を伝えましょう。イベントの存続はあなたの意見にかかってます! などとBSNの回し者のようなことを言ってみたり。


成田賢さんのベスト盤。これもそのうち買いたいと思います。

2010年03月24日

エミュとチートと魔装機神

TwitterやTumblrでは言及してますが、『魔装機神』がDSに移植されますな。
10年以上待ち続けていたファンとしては喜びを隠しきれません。
デモを見た感じ、戦闘シーン以外はオリジナルまんまみたいで、画面構成やフォントまで当時のまま。もうちょっと今風にしても良かったとは思うけど、下手に弄られるよりは良いか。
ただまあ、PS3とは言わんけど、やっぱりPS2かPSPで出してほしかったなー。声が出るから。ぶっちゃけ『魔装機神』はキャラゲーなわけでCVがつくかどうかって重要なわけですよ。

んで。今現在、主要キャラ以外の『魔装機神』キャラの音声が聞ける唯一のゲームであるPS版『スーパーロボット大戦EX』(スーパーロボット大戦コンプリートボック』収録)を引っ張り出して数年ぶりにやってみた。
が、このPS版、微妙にバランスが悪いんだよねー。こっちの攻撃力は低いわ敵の攻撃力は高いわ精神コマンドは使い難いわで、歯ごたえはあるけどサクサクやるのには向いてない。しかも当時のスパロボのお約束で戦闘デモが飛ばせないし。

今更こんな昔のゲームじっくりやりたくないよということで、今まで手を出さなかった禁断の手段に手を染めることに。
はい、チートっちゅうヤツです。
まず、Sony純正のPS3用メモリーカードアダプタをPCに接続できるようにして、プレイ途中のメモリーカードのデータをPCに移す。
続いて、PSのエミュレータePSXeをPCにインストールしてPCでPS1のゲームをプレイ可能にする。
昔、ちょっとエミュレータを試したときは設定が面倒で投げたんだけど、解説ページ通りの設定で問題無く動作。
さらに、改造コード入力・検索ツールのCepを導入。
こちらは多少手間取ったものの色々試しつつなんとか設定完了。あとはググッて見つけた改造コードを動作させればオッケー。

弄った後のセーブデータをメモリーカードアダプタ経由でPS3に戻しても良かったのだけど、ePSXeが安定して動作したことと、PSのCD-ROMをHDDにリッピングすればディスクレスでプレイ可能なので、そのままPCでプレイ。
さっそく資金をMAXにしてユニット・武器をフル改造。
うーん、楽チンは楽チンだけど、やっぱりこれは悪魔のソフトだなあ。ゲームの魅力がスポイルされて味気ない事この上ない。
でもまあ、時間が無かったりアレなバランスのゲームのときは便利だな。できないのと知っててやらないのとは大違いだし。
あと、ディスクレスでPS1のゲームがプレイ可能なのは良いので、ePSXeの方はこのまま使おう。

ちなみに今回の設定はPSEmu.jpn.orgを参考にしました。やりたい人はここを読めばばっちりかと。

2010年03月22日

劇場版『Fate / stay night - UNLIMITED BLADE WORKS』を観てきました

ユナイテッドシネマ新潟がメンズデーで1000円、せっかく新潟でもやってるんだからと劇場版『Fate / stay night - UNLIMITED BLADE WORKS』を観てきました。さらっと感想などを。

原作は大ヒットとなった18禁ゲーム。後にPS2に移植され、TVアニメにもなった。
TVシリーズは原作のセイバールートを元にしていたが、今回の劇場版は原作の凛ルートをアニメ化。
私は原作ゲームはプレイ済も、TVアニメは未見。原作をやったのもかなり前(もう6年も前のゲームなんだな)なのでかなりうろ覚え、という程度のファン。

一言で感想を言えば、手放しでは褒められないけどそれなりに楽しめた。
やっぱり最大の難点はシナリオ。キャラクターが多い上に人間関係も複雑な原作を2時間に纏めるのは無理があった。原作のストーリーを切り貼り、継ぎ接ぎしてまとめましたという感じになってる。
うろ覚えとはいえ原作プレイ済の私でさえ、話の繋がりが分かりにくかったり、キャラクターの心情がわからない部分があったので、原作を知らない人はかなりおいてけぼりだったのではなかろうか。
それでも終盤の、士郎とアーチャーの対決、士郎がアーチャーとぶつかり超克する部分は上手く描けていたんじゃないかと思う。

多分、もっと劇場用にわかりやすくストーリーを再構成することもできたと思う。でもあえてそれをしなかったのは、原作の名シーンの数々をできるだけ映像化したかったのだろう。
たとえば、セイバーがキャスターに捕えられキャスターの趣味丸出しのドレスを着せられて身悶えるシーンとかストーリー上カットすることは可能だろうけど、あれが無かったらやっぱりファンは怒るだろう。俺も怒る。
とはいえ、やはり無理やり纏めてるので見せ場のほとんど無いキャラも多い。藤ねえはともかく、キャスターやイリヤは「え?」と思うほどあっさり退場してしまう。
未見の人には分かりにくく、原作ファンには物足りない、中途半端な感じになっている事は否めない。

映画だけあって作画のレベルは高い。
前述の通り、原作の名シーンが高いクオリティの作画と声優の熱演で再現されるのはファンにはやはり嬉しいだろう。
ただ、私はTVシリーズ・PS2版ともに触れてないので、ちょっとキャストは違和感があった。凛の植田佳奈の甲高い叫び声がちょっと癇に障る。川澄綾子のセイバーは思ってたよりはずっと良かったけど。
そんなわけで、凛のオーバーニーソックスと絶対領域を堪能するのが本作の正しい楽しみ方だと思う。

観に行った人の感想はいくつか見てたのである程度覚悟してたけど、映画を観たという満足感は味わえたのでまあ良し。
原作を全然知らない人には勧めにくけど、原作プレイ済で、PS2/アニメ版のキャストに不満の無い人ならそれなりに楽しめるんじゃないかと思う。
ただまあ、ここ最近観たアニメ映画で比べると、マクロスF>なのは>Fate、の順番になっちゃうかなあ、やっぱり。
なんかこう色々ともやもやしたので、久しぶりに原作のゲームの方もやりたくなった。原作に触れたくなるのはいいメディアミックス作品の条件だけど、この場合はあんまり褒められんなー。

2010年03月19日

『夏草ホームベース』完結

以前ちょっと紹介した『夏草ホームベース』だけど、クラブサンデーの更新終了&単行本の最終第2巻が発売されたので再度紹介をば。

少子化が進み、高校球児の減少にともない、ついに高校野球連合が、女子選手の参加を認めた…そんな頃のお話。野球部の主将にして、たった一人の部員・圭太は、甲子園を目指したい人(つまり部員)を大募集中! ところが、幼なじみの生徒会副会長の泉に邪魔されてばかり。実は、泉は圭太といっしょに生徒会をやってみたいという乙女心があったり、なかったり…そんなとき、二人目の野球部員になりたいという美少女・操が登場し…
クラブサンデーの作品詳細より引用)

上記の作品説明通り、主人公の圭太が幼なじみの泉や剛球少女・操と過ごす日常を描いたドタバタコメディ。
絵も可愛いし、ギャグのテンポも良いしで、サクサク楽しく読める。

単行本は小学館のwebコミックサイトクラブサンデーに掲載されたものに加筆・修正されているのだけど、実はかなり未収録話があったりする。
単行本では14・15話で予選の試合が描かれ、最終話になっている。ところがクラブサンデーでは14話~21話の後に最終話。14・15話も単行本とは全く違う話が公開されていた。
単行本2巻で終わらせるためだとは思うのだけど、これはちょっと酷い。一応クラブサンデーの方も追っかけてたけど、単行本でじっくり読めばいいやと流し読みだったんだよな。
単行本未収録話には橘&城崎の助っ人コンビや女子のライバル選手の話もあったのでそれが掲載されていないのも辛い。ウチの選手名鑑的に。
最終話のラストシーンも橘&城崎コンビがいたところがぽっかり空いていて淋しい。見比べるとエロゲの差分CGみたいだ。
雑誌掲載ならば該当の号を確保すればいいけど、Web掲載じゃ公開終了したら打つ手ないからなー。なんとかならんもんかなー。『BASTARD!!』みたいに同人誌で出すとか。
2010年3月19日現在、18話から最終話まで公開されているので読んでおきたい人はお早めに。

とはいえ単行本もすっきりまとまってはいると思うので、未収録話がどうしても気になる人以外はあまり拘る必要は無いかも。
気楽に楽しく読める作品だと思うので、興味のある方は手にとってみてほしい。

2010年03月13日

アニメ版『大正野球娘。』について

放送終了から約半年、今更感もありますが、BD&DVDシリーズのリリースも終わったことだし、アニメ『大正野球娘。』について語っておこう。

アニメ化の話を知った時は目を疑った。
私は原作を読んでたし、気に入ってはいたけど、客観的に見れば欠点も多く、ぶっちゃけ万人にオススメできるとは言い難い作品だった。
徳間ノベルスEdgeというマイナーレーベルで、特に人気があるという話も売れてるという話も聞こえない。CDドラマ化やコミック化でさえ十分ビックリだったのにまさかのアニメ化。いくらアニメ業界が原作不足とはいえ、他にやるべきものがいくらでもあるだろうと。
しかも普通の野球ものならともかく、舞台が大正時代。
野球の描写だけでもアニメでやるとなるとなかなか難しいというのに、更に大正時代の時代考証までできるのかというのも大きな疑問だった。
そんなわけでアニメ開始前は不安7期待3といった感じで、どうせダメならばネタになるくらいの駄作になった方がおもしろいなーなどと不謹慎なことも考えていた(悲しい自己防衛だな…)。
原作が好きだった私でもそうなんだから、放送前に期待してたのって池端監督のファンくらいだったんじゃなかろうか。
まあ、そんな私の不安は見事に覆されたわけですが。

女性を蔑視する許嫁を見返すために、晶子が小梅と仲間を集めて男子との試合に挑む、という基本の部分は変わらないものの、ストーリーは大きく改変されている。
何よりアニメで大きかったのは、地に足をつけた野球ものとして原作を再構成したところ。
原作小説の大きな欠点は野球の部分がいい加減なこと。作者自身野球に詳しくない事を認めているけど、野球の描写より食事の描写の方が力が入っている始末。試合内容や展開は野球好きにとってはなかなか厳しいものがあった。
また、原作では金属バットやスパイクなど未来の技術を使ったり、乃枝の発明品による特訓で男子に対抗する。これは作品の魅力でもあるんだけど、“トンデモ”として受け入れられない層も少なからずいた模様。
アニメ版ではそれらのトンデモ要素をほぼすべてカット。基本的に地道な練習で男子に対抗していくことになる。

最初は野球のルールも知らなかった少女たちが、道具を集め、練習を重ねてだんだん上達していく様子を丹念に描いている。
野球の動きを上手く描いているアニメは他にもあるけれど、手だけで投げるいわゆる女の子投げや、腕だけでバットを振る姿など素人の女子の動きをあそこまでうまくアニメで再現している作品は過去に無いんじゃないかと思う。
もちろん、上達した後の動きの描写も見事で、練習や試合をじっくり描いてきたことによって少女たちの成長が実感できる。女の子投げでボコボコ打たれていた晶子さんが、サイドスローの美しいフォームで男子を抑えるようになるのはかなり感動させられる。

キャラクターの設定や性格が一部改変されているが、これも上手くいっている。
晶子がすぐブチ切れる小物キャラになっていたり、巴がアホの子になっていたりするけど、今となっては原作よりもアニメの方が親しみが湧く。
原作ではほとんど存在感の無かった下級生コンビも、胡蝶は陸上部に所属している設定になったり、鏡子はクソレフト化&第10話の大暴走したりとそ見せ場も増えた。
また、アニメのオリジナルキャラクターの尾張記子も、変にでしゃばることも無く、桜花会を陰から支えるポジションとしてしっかり活躍。これだけ違和感無く作品に溶け込むオリキャラっていうのも珍しい気がする。

原作のウリのひとつは大正時代の文化・風物や食事の描写が細かいところだけど、これはアニメ版にも受け継がれている。
放送前、キャラクターイラストでセーラー服のスカート丈が短いのを見て、設定考証をまともにやるつもりはないんだと思い込んでたんだけど、それは私の間違い。実は大正の頃はセーラー服のスカート丈はかなり短く、長くなったのは昭和に入ってからとのこと。
このような例はほかにもたくさんあって、2chの『大正野球娘。』スレでは「大正時代に××なんてあるわけないじゃん」→調べてみたらちゃんとあった、というようなやり取りが放送中は毎週繰り広げられていました。
設定考証については大正野球娘。 まとめwikiが非常に詳しい。アニメと一緒にこちらを見るといっぱしの大正通になった気分になれます。

私が女子野球萌えの人だという事を差っ引いても、近年珍しい、誠実に作られた良作アニメだと思います。
なかなかBD/DVDを全部購入するのは難しいとは思うのだけど、マイナーアニメとして埋もれさせるのは勿体無い作品なので少しでも多くの人に観てほしい。
なんと今年4月からディズニーチャンネルでの再放送が決まったとの事なので、CSを観られる人はそちらで観てもいいかも。
池端監督を始め、作品に関わったすべてのスタッフ・キャストに賛辞と感謝を。



あ、忘れてたので一応追記。
PSP用ゲーム『大正野球娘。~乙女達乃青春日記~』はクソつまんねーのでやらない方がいいです。値段も下がりまくってるので酔狂で買ってもいいかもしれんけど。

『ひとりぼっちの王様とサイドスローのお姫様』

若草野球部狂想曲』がメディアワークス・電撃文庫から刊行されて10年。メディアワークス文庫から本格青春野球小説が登場です。

本屋で見つけて即買い。
正統派のスポーツ小説を出せるのはさすがメディアワークス文庫。電撃文庫だと選手をロリキャラにしたり監督をメイドにしたりしないとスポーツ小説出せないからね、恐ろしい事に。
その分、ラノベっぽさは薄く、挿絵も無し。あまりキャラクターの容姿の描写が無かったので挿絵は欲しかった気がする。ラノベっぽさを減らすのがメディアワークス文庫の方針なんだろうけど。

川崎巧也と本田綾音、ふたりのサウスポーが主人公。
三年ぶりに日本に帰国した綾音は、幼馴染の巧也と一緒に甲子園に行くという約束を果たすために巧也と同じ高校に進学する。
綾音がいない間に巧也は超中学生級の選手へと成長していた。
巧也と再会した綾音だったが、巧也は「野球を捨てた」と言い、入学した学校には部員の足りない弱小野球部しか存在しなかった。
綾音は巧也に野球をやらせるべく猛アタックを開始するが…。

本格青春野球小説と評した通り、濃密な野球描写がウリ。野球描写の濃さでは『若草野球部狂想曲』にも負けていない。
野球に挫折した巧也が綾音によって立ち直るというストーリーはベタっちゃあベタだけど、それが良い。
濃い野球描写が魅力ではあるのだけど、その分描写が冗長になっている感はある。野球を知っている読者には言わずもがなだし、知らない読者に対してそこまで説明する必要は無いんじゃなかろうか。作者の野球と読者に対する誠意が感じられて私は好印象だったけれど。

野球を捨てた男子が女子(選手)によって野球に復帰すると言うと先日第1巻が刊行された『D×H』がそうですな。
他には『わいるど☆ぴっち』や『ドキドキプリティリーグ Lovely Star』なんかもあります。『若草野球部狂想曲』も近いか。まあ、野球に限らずスポーツものでは良くある展開ではある。

綾音と巧也が再会し、巧也が野球に復帰するまでの前半と、綾音と巧也が野球部が弱小野球部を率いて強豪校との試合に挑む後半の、大きく分けて2部構成になっている。
前半は青春>野球、後半は野球>青春といった感じ。500ページ超とページは多いけどすんなり読める。すっきりまとまっているとは思うけど、後半の野球部が徐々にまとまり、強くなっていく過程はもっとじっくり読みたかった気がする。
野球部が強くなる過程が描かれなかったため、結局、山葉のチート能力に頼らざるを得なかったのがご都合主義的な印象を与えてしまっているのが残念。

高校野球に女子の参加が認められている設定。といっても、150kmの速球や魔球を投げる女子選手がいるわけでもなく、現実に即したリアルな野球描写になっている。
綾音も女子の日本代表候補に選ばれるほどの投手だけど、せいぜい球速は100km/hほどと現実の女子選手と変わらない身体能力でしかない。
リアルな女性選手の能力で、いかに男子相手に通用させるかというのが作者の腕の見せ所だけど、この辺は実際に読んで確認してほしい。

綾音と巧也、二人の主人公がサウスポーなのも大きなポイント。
強豪校との試合を描いた第7章の章題自体が“サウスポー”だったりするのだけど、二人がサウスポーであることが二人の絆になっている事、またクライマックスシーンを決定づける重要な要素になっている事は見逃せない。
…余談だけど、女子野球ものにおけるサウスポーについての文章を数年来書かねばと思いつつ実行できてません。寝かしておくほどのネタじゃ無いのでいい加減書かねばだなあ。

体育会系ならではの陰湿ないじめやスター選手への嫉妬、部活内の派閥争い、軟式出身者と公式出身者の確執など、暗い人間関係の描写も結構多いのも特徴。
その辺は作品として必要な部分なのでいいと思うんだけど、顧問の前田好子の性格のイタさはどうにかならんかったのかと思う。
えーと、例えるなら『とらドラ!』の亜美ちゃんと恋ヶ窪先生(30)のダメな所を掛け合わせたみたいな…。なんでこんなラノベ臭の濃いイタいキャラにしたのか疑問。最初は好子がでてくるだけで苦痛でした。

少年と少女の絆を描いた、正統派の青春野球小説かと思います。
爽やかな読後感が心地良い良作なので、是非一読をお勧めします。

2010年03月07日

不屈の男 西本聖

マリーンズの投手コーチに西本聖さんが就任すると聞いて密かに喜んでいた。故・海老沢泰久さんの『ヴェテラン』を読んで以来ファンだったので。

そうは言っても現役時代は、子供だったのでほとんど覚えていない。ジャイアンツ時代よりはドラゴンズに移籍した89年、斎藤雅樹と並んで20勝で最多勝を獲ったことの方が印象的。

そんな西本コーチの事を調べていたらYouTubeで素晴らしい動画を発見。
YouTube - ライバル伝説 西本聖X江川卓♯1
エリートとして入団した江川に対し、ドラフト外で入団した西本。江川に対して強烈な対抗意識を抱き、やがて江川も西本を意識していくようになる。
沢村賞にまつわる因縁や伝説となった83年の日本シリーズについても語られる。
チームメイトに対してさえ「負けちまえ」と思うほどの強烈なライバル心。やはりプロにはこういう執念は必要だよなあ。
マリーンズはアットホームな雰囲気だし、ボビーが残してくれた明るく、前向きな気持ちも大切だと思うけど、こういう暗い情念みたいなものも見せて欲しい時がある。
西本コーチには是非、大嶺と唐川を、西本と江川のように切磋琢磨できるライバルに育てて欲しいもんである。

ついでにこちらも紹介しちゃおう。
不屈の男西本聖
2chのスレッドのログなんだけど、ここの>>88-89に歌詞が書き込まれている。
普通にスルーされているけど、実はこの曲、作詞作曲・山本正之だったりする。
西本がドラゴンズに入団した後その活躍に感心した正之さんが個人的につくった楽曲で、当然レコード・CD化もされていない。
この曲を知っているのはライヴに行くような濃ゆいマサユキストくらいなのでほとんど誰も知らないと思う。いっけないんだー勝手に歌詞書き込んだりしてー。正之先生に怒られるぞ。いやまあ紹介している俺も同罪なんだけど。
音源化されていないのが勿体ない名曲なのだけど、今後もCD化とかはまず考えられないので、聴いてみたい人はリクエストショーでリクエストしてください。
正之さんには他にも『がんばれ山本和範名選手』、『Go Go カープ』、『私の阪神タイガース』(ロッテオリオンズの曲もあるらしい!)などCD化されてない野球関連の楽曲も多いので、まとめてCD化してくれないかなあ。

2010年03月06日

2/28NOAH武道館大会についてざっくり

超久しぶりにインターネットNOAH中継で2・28武道館大会の試合を観たのでさらっと感想をば。
Twitterにもちょろっと書いたんだけど語り足りない部分もあるので。
動画を観るために久しぶりにWebMoneyを使おうとしたら、ID忘れてるしWebMoneyの仕様も変わってるしで動画を観るまでに30分くらいかかっちゃいましたが、それは余談。

◆第5試合 青木篤志 閃光 十番勝負 第10戦 45分1本勝負
 青木篤志 vs 鈴木みのる

成長著しい青木の十番勝負最終戦。
が、ビックリするくらいみのるに何もさせてもらえなかった。
4年前の武道館大会、潮崎とみのるのシングル戦を思い出した。ホント、こういう叩き潰し方はみのるならでは。
相手の良さを引き出すのはNOAHのレスラーはみんな上手いけど、こういう風に持ち味を潰すような試合は、出来るのかもしないけどやらないからね。みのるには感謝したい。
本当は小川なり秋山なりがそういう役割を担わなくちゃいけないんだけどね。
中嶋クンには悪いが最終戦の相手がみのるに変わって良かった。
青木は今まで築いてきた自信が木っ端みじんになっちゃっただろうけど、大事なのはこれから。潮崎がみのるとのシングル戦を糧に大きく成長したように青木にも一皮剥けて欲しい。

◆第6試合 60分1本勝負
 森嶋猛 vs 川田利明

デンジャラスK・川田利明4度目のNOAHマット参戦。
川田にとってはテーマがある程度明確だった前3回の参戦と違い、難しいカードになった。
とはいえ、難しいのは森嶋の方が上だったかもしれない。お互い、色々中途半端な部分があったせいで上手く噛み合わない試合だった。
もりしは勝敗は別としてもっと圧倒するような戦いをしても良かったと思う。
あと、川田も思っていた以上に衰えていた。あまり試合を観ていないし、佇まいがあまり変わってないので意識してなかったけど、三沢の1個下で三沢に負けないくらいの死闘を長年繰り広げてたんだから、晩年の三沢と同じように衰えても当然なんだよな。
とはいえ、たとえ身体的に衰えても、年齢を重ねたから出来る事があるのもプロレス。川田が三沢のいない緑のマットで今後どんな足跡を残すのか注目したい。

◆セミファイナル 第7試合 GHCタッグ選手権試合 60分1本勝負
 王者組:力皇猛&モハメド ヨネ vs 挑戦者組:髙山善廣&佐野巧真

ファンの支持を逆方向で受けまくる王者組に、タッグリーグを制して勢いに乗る挑戦者組が挑む。
何が悪いって試合がつまんないことが悪い王者組だけど、今回はなかなか良かった。
というのもヨネが序盤で戦闘不能に陥ったから。ヨネの一番悪いところは間の悪さ。攻撃を受けると顔芸ばかりで動きが止まり、試合の流れが断たれてしまう。今回は試合後半まで復帰できなかったため間の悪さが出なかったのが逆に良かった。
あとはリキの力強さも目立った。終盤までローンバトルを強いられたけど、追い詰めれたときのリキの強さは格別。やっぱり縁の下の力持ち的な役割が似合う。
挑戦者組に勝って欲しかった気はするけど、今回は王者組は合格点を上げよう。

佐野さんについても少し。
佐野巧真は職人とか仕事人なんて言葉がよく似合うけど、それも良し悪しなんだよな。
メインやタイトルマッチでも十分に実力を示すけど、前座でもそれなりに試合をしてしまう。自分の役割をしっかりとこなすけどそれ以上のものを見せない。その辺の欲の無さというか淡泊さがNOAHでタイトルと無縁だったことにも繋がっていると思う。
タッグリーグ以来、ボスに乗せられている部分はあったにしても何時になく高いテンションを保ってきた。最強かどうかは別にして実力は誰もが認めるところ。また今までのポジションに埋没するのではなく今の勢いを持ち続けて欲しい。実力者を遊ばせておけるほど今のノアに余裕はないですから。

◆メインイベント 第8試合 GHCヘビー級選手権試合 60分1本勝負
 王者:杉浦貴 vs 挑戦者:真壁刀義

どっちが一番強いゴリラか決めりゃあいいんじゃ! というGHCタイトルマッチ。
途中、レフェリー不在時に本間の介入や凶器攻撃もあったが、全般的には期待通りの真っ正面からのぶつかり合い。
真壁はファイトスタイル自体は単純というか単調だけど、試合に至るまでの盛り上げは敵ながら天晴れでした。インタビュー聞いていると意外な頭の良さと人の良さが伝わってきますな。
熱狂的な新日ファンが武道館に大挙押し寄せていて空気を読まない声援を送っていたなんて観戦組からの情報もありますが、今時そんな熱狂的な“マーク”なファンがいること自体ビックリだわ。まあただ騒ぎたいだけのアレな奴らなのかもしれないけど。

勝利者インタビューにおいて、杉様が空席の目立つスタンドを見ながらもっとお客さんを呼びたいと言う姿にはぐっと来る。
うん、ノアには杉浦貴っていうスゲー奴がいるんだって、もっとたくさんの人に知ってもらって、観て欲しいよね。