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2008年04月26日

『おかえりっ ~夕凪色の恋物語~』をウン年ぶりにやってみた

“ウン年ぶりにやってみた”シリーズも久しぶりですが、今回引っ張り出してきたのはコレ。
 

 
『おかえりっ ~夕凪色の恋物語~』はオリジナルのPC版のタイトルで、移植されたPS版は『SIMPLE1500シリーズ THE 恋愛アドベンチャー おかえりっ!』というタイトルで発売されている。
DC版もあるけど、内容に大差は無いので今からやるならPS版がベスト。PC版は動作が重いらしいし。
SINPLEシリーズといっても元はフルプライスのゲーム、とても1500円のゲームとは思えないクオリティの高さだったりする。

数年ぶりに故郷に帰ってきた主人公。時を経ても変わらない故郷の姿。美しく成長した幼なじみ。一見穏やかにみえる島の裏で蠢く争いと陰謀。島を治めてきた旧家と代々伝わる秘密の儀式。昔から島に伝わる悲しい恋物語。さらにはギャルゲーお約束の超常的ファンタジー要素とくれば、似たような話のゲームは未だに年に何本かは発売されていると思う。
ゲームシステムとしても、選択式のノベル系ゲームなので目新しいところは無い。

それらの多くの類似作品と比べてこの作品のいいところは、ぶっちゃけ地味なところ。
代々伝わる儀式と巫女の力とか、島の奥にある遺跡とかとかのファンタジー要素もあるにはあるけど、キャラクターやストーリーに突飛なものがあるわけでもなく、実にオーソドックス。
その分、主人公とヒロインの関係をじっくり丹念に描くことに成功している。

キャラクターデザインは『超獣機神ダンクーガ』や『美少女戦士セーラームーン』の只野和子さん。爽やかな印象の画風が作品の雰囲気に合っている。
実はかなり好みの絵柄です。初プレイ当時にCG集を通販するくらいに。
久しぶりに只野さんの公式サイトSTUDIOびゅうん!覗いたら、当時既に絶版で入手できなかった原画集がCD-ROMになってたり、『おかえりっ!その後・緑編前編』なんて期待せざるを得ないアイテムが増えてるなー。これはゲットせねば…。

メインヒロインの幼なじみ・渚を演ずるのは坂本真綾。演技は大したこと無いけど、その分ナチュラルに等身大の女子高生を演じていて好印象、あの声で「お兄ちゃん」と言われるとクるものがありますな。
また、島を治めてきた姫神家の一人娘・澪に池澤春菜を、東京から引っ越してきた凶暴なギャル系女子高生・晶に川澄綾子を配するのも見事なキャスティング。
普通なら澪を川澄綾子にするんだろうけど、川澄綾子は晶みたいなきっつい娘の方が魅力が出ると思う。個人的には『NieA_7』のまゆ子に次ぐ当たり役だと思ってました。

舞台となった姫神島のモデルは岡山県笠岡諸島にある真鍋島。作中の背景は真鍋島の写真がそのまま使われているようだ。
本作のファンの中には真鍋島へ聖地巡礼している方もいます(→風は北へ。)。
機会があれば私も行ってみたいなー。岡山はちょっと遠すぎるけど。

数年ぶりのプレイ、普通にやるとバッドED連発になりそうだったので、攻略サイトに頼る。
いや、このゲームのバッドED、結構辛いのが多いんで。久しぶりにプレイして鬱な気分になりたくないからね。
1,2周で止めとくつもりだったんだけど、1シナリオが適度な長さで、どのヒロインも魅力的過ぎるので結局、渚、澪、晶、波美先生ルートクリア(ごめん、光…)。
ところで、私のROMには摩耶ルートが入ってませんが、欠陥品ですか?

大作でも傑作でもないが、気持ちの良い佳作。Amazonのマーケットプレイスでも300円くらいで売られているので、興味のある人はプレイしてほしい。
最近、PSゲームアーカイブスで過去の名作ギャルゲーがどんどん配信されているので、是非今作もアーカイブ化してほしいところ。そうしたらPSP買うんだけどなー。

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