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2007年07月30日

思い出の本屋さん

所用で旧町役場へ出かけた弟からショッキングな事を聞いた。

K書店が無くなっていたという。

K書店というのは私が通っていた中学の近くにあった本屋で、中学の頃は放課後になると毎日のように通っていた。
半休の土曜日などは、昼食も取らずにK書店に行き、3時頃まで立ち読みしていることもザラだった。
そういや、部活を辞めたことを家族に言えず、K書店で時間を潰してから帰ったこともあったなあ。

所詮、田舎の商店街にある本屋だから大して広くも無ければ品揃えだって良くない。本の配列や状態だって思い起こせば決して褒められたものではなかった。
それでも当時の私には宝の山だったのだ。
K書店でどれくらいの本を立ち読みしただろう。
当時、ライトノベル(なんて言葉は無かったが)を乱読していたが、『銀英伝』も『スレイヤーズ』も『ロードス島戦記』も『風の大陸』も『フォーチュンクエスト』もみんなK書店で立ち読みした。
……念のため言っておくと、立ち読みで読破した本も財布に余裕があるときにちゃんと買ってたからね。私がただ読みしまくっていたせいで潰れてしまった訳ではない、と思いたい。
とはいえ、それにしたって厚顔の極みだ。今にして思えば、あんな狭い店で店員の目も気にせず何時間も立ち読みできたものだ。
まあ、そんな私もナポレオン文庫は立ち読みできなかったけれども。純情だったのだよ。

中学を卒業してからは、活動範囲から外れていたため、2,3年に1回くらい、近くに用があったときに寄るくらいだったとはいえ、なんとも寂しい限りだ。
K書店が無かったら、私の中学時代はかなり味気ないものになっていたに違いない。

たくさんの本と出会わせてくれたK書店に、感謝と惜別を。…グッバイ。

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