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2006年03月13日

ノア 3・5武道館大会雑感

今更ながらようやくタイトルマッチ&4大シングルを観たのでさらっと感想など。

●シングルマッチ 30分1本勝負 小川良成 vs 力皇猛
現状ではリキが勝って当然の試合。序盤は小川のマジックに引きずり込まれたが、力の差を見せ付けて結局は圧勝。
小川と西永レフェリーのライバル関係が続いていることに安心。ネタ試合に付き合わされたリキは可哀想ではあった。

●シングルマッチ 30分1本勝負 田上明 vs 丸藤正道
このマッチメイクはずるいよな。絶対おもしろくなるに決まってるもん。
丸藤はもちろんだけど、最近田上も名勝負(というかおもしろ試合)製造機じゃないか?
しかし田上のおっさんはずるいよな。やることなすこと面白いんだもん。腕を取ってのスピンキックとか、回転エビ固めをこらえるだけで歓声上がるし。三角締めが日本一似合わないレスラーかもしれない。
丸藤の底の深さもやっぱり凄いな。ビックリ箱と言うか四次元ポケットみたい。
オースイ・スープレックスや今回のフィニッシュになったパーフェクト・スモールパッケージホールドもそうだけど、ありふれた技にちょっとアレンジを加えてあっと驚くオリジナルホールドにしてしまうのも丸藤の天才たる所以だろう。
あと、返し技の見事さに見落としがちになるが、ヘビー級の大技を耐え切る受け身の技術も素晴らしい。
ホント、底知れないわ、丸藤は。

●シングルマッチ 30分1本勝負 三沢光晴 vs 森嶋猛
怒りと溜まった鬱憤を全て力に換え、ノアの若き怪物がついに覚醒!
ノアの若手の中では貴重なヘビー級であり、その素質は誰もが認めていながらも不甲斐ない戦いを続けてきた我らがもりしーでしたが、かつての大型外国人を髣髴させる怪物ファイトで三沢を追い詰める大健闘を見せた。
今までのもりしーは辺に綺麗な試合をしなくちゃいけないという意識が強すぎたからね。意外と器用なんで相手に合わせられちゃうのも悪かった(あの身体で金丸や鼓太郎に綺麗に“投げられる”からね)。ハンセンやベイダーみたいな圧殺ファイトでいいとようやく分かってくれたらしい。
特にベイダーハンマーならぬ森嶋ハンマーの迫力は凄い。もうちょっと精度を磨けば大きな武器になる。
そして森嶋のファイトが鬼の三沢を引き出した。ここ最近の三沢の戦いぶりははっきりと衰えを感じさせられて、正直三沢ももう限界かと思ってたが、まだまだ三沢光晴は健在だった。
相手の大技を受けに受け、不機嫌そうな仏頂面で肘をぶつけまくる。まるで川田を相手にしているかのような怖い三沢。
プロレスで大事なのはテクニックやパワーじゃないんだよと森嶋に教えているかのようだった。

衰えた三沢を“越えてしまった”力皇と怖い三沢を引き出して“叩き潰された”森嶋。現時点ではリキの方が先を歩んでいるが、何年かした後、この差が大きな意味を持ってくる気がする。

●シングルマッチ 30分1本勝負 小橋建太 vs KENTA
カットされまくりのノア中継しか観て無いのだが。
正直KENTAの限界を感じさせられた試合。
前回の武道館の丸藤戦でも感じさせられたのだが、相手がジュニアなら別にいい。
でも、ヘビーのトップ選手相手だとKENTAでは所詮ジュニアとしか見ることが出来ない。
これが丸藤だと違う。丸藤なら例え三沢や小橋でもなんかやってくれそうな期待感があるんだけど、KENTAではそれが全く感じられない。
あと、顔面を蹴って相手を怒らせるのは安っぽい手段なので止めた方がいい。倒れている相手の顔をペチペチ蹴るのはプロの見せる技じゃない。
小橋がKENTAの攻撃を変に受けちゃったのもなあ。あそこは叩き潰すところ。秋山や高山、あるいは川田あたりとの試合が観たかった。
思わず酷評してしまったが、KENTAの意識の高さは高く評価している。本人も今回の試合には納得してなかったようだし、これを糧に更に成長して欲しいところ。

●GHCジュニアヘビー級タッグ選手権試合 金丸義信・杉浦貴 vs 日高郁人・藤田ミノル
昨年のプロレス大賞ベストタッグを獲った二人がノア初参戦。
挑戦者組、ちゃんと試合を観たこと無かったのだがさすがにいい選手だね。
ただまあ、ジュニアの普通にいい試合って印象。DRAGONGATEとか観ててもそうなんだけど、試合自体の軽さが気になっちゃうことがあるんだよね。曲芸に見えてしまう瞬間と言うか。
正直、王者組は強すぎて挑戦者が思い付かなかったのでベルト流出は歓迎。是非とも鼓太郎&マルビンに取り返してもらいところ。

ところで…、誰も突っ込まないけれど、金丸がギブアップしてたらベルト防衛だったんだよね。
GHCルールはギブアップではタイトル移動しないので。

●GHCヘビー級選手権試合 秋山準 vs 鈴木みのる
前哨戦で脇腹を痛めた秋山が負傷箇所を徹底的に痛められ苦しい展開。
しかし、最後は意地と意地のぶつけ合いの張り手合戦を秋山が制し、ヒザ連発からリストクラッチ式エクスプロイダーで勝利。
最後の張り手合戦。小橋vs健介の真似と言う人もいるけど、あれとは意味が違う。秋山とみのるにとっては目の前に憎たらしい顔があるから張り続けた、それだけだったと思う。
そういう意味で観客無視で自分達の世界に入り過ぎではあったかもしれないが、私は楽しめた。決していい試合だとは言えないし、二人のシングルは秋山の体調が万全の状態で観たかったというのも本音だが。



って、全然さらっとじゃないなー。思わず長文になってしまった。
ま、プロレスは語ってこそナンボ、だからね。

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