WBC決勝戦 日本vsキューバ
大会全体の統括はやったので、次は例によってマリサポ的視点で決勝戦の試合を振り返ってみましょうか。
日本の対戦相手は長い間世界最強と言われてきたキューバ。
メジャーリーガーの参加する今大会でどのくらいの力を示せるのか未知数であったが、ベネズエラ、ドミニカといった強豪を高いチーム力で破り、堂々の決勝進出。
初回、満塁からの連続押し出しで日本が2点を奪うとバッターは今江。ここで見事にセンター前に打ち返し2点タイムリー! 韓国戦のミスを見事にバットで取り返した。
良かった良かった。このまま終わったんじゃ下手したらシーズンにまで影響しかねかったからね。今江にはいい経験になっただろう。
日本の先発の松坂はストレートに威力があったものの、変化球の制球が今ひとつ。それでも4回を投げて初回のホームランによる1失点で凌いだのはさすが。……今年もヤツには手を焼きそうだな。
5回からは俊介が登板。
この大舞台にも動じない、いつも通りの淡々としたピッチング。さすが俊介と思っていたら川崎のエラー絡みで失点。失点には結びつかなかったが自らもエラーを犯すなど、さすがの俊介もプレッシャーを感じていたんだろう。
ボール自体は悪くなかったんだけどねえ。残念。
8回にまたしても川崎のエラー(さすがエラー回避2)でランナーを出すと俊介は降板。替わってマウンドに上がったのは藤田。しかし藤田さんは痛恨の一発を浴び、6対5と一点差。
さすがキューバと言ったところか。世界最強は伊達じゃない。最後くらい胃の痛くない試合にして欲しかったんだけどなあ。
1点差と詰め寄られた日本だったが、9回、金城がエラーで出塁。
すると西岡が絶妙のドラッグバント! チャンスを拡げるとイチローと代打・福留のタイムリー、小笠原の犠牲フライで10対5と突き離す。
マジ西岡大物。日本シリーズでもそうだったが、大舞台でセーフティバントなんて普通狙えないよなあ。ホント、プレッシャーなんかと無縁だよな、ヤツは。
9回の攻撃は本塁への川崎のスライディング(身体を捻りながらの右手タッチ。審判良く見ていた!)と、浅いフライで思い切ってタッチアップした松中の走塁が大きかった。
今大会、イチローと並んで松中はチームを良く引っ張った。チャンスメイクに徹したバッティングはもちろん、全力疾走やヘッドスライディングなど、走塁でもチームを奮起させた。
2年連続プレーオフの不振で短期決戦に弱いなどと言われていた松中だが、今大会は4番の重責を見事に果たした。
こりゃあ、今年のプレーオフが怖いなあ。
最後は8回からマウンドに上がった大塚が1点は奪われたものの後続を抑えてゲームセット。日本が見事勝利を収めた。これがコバマサだったら見事に劇場を演出したのにねえ~。
大会MVPは松坂。
ベストナインは日本からは松坂、イチロー、そして里崎が選ばれた。
まさか里崎が世界一のキャッチャーになる日が来るとは…。ほんの3,4年前には想像できん。将海(現ドラゴンズ)、橋本の次の3番手キャッチャーだったんだよなあ。
8人が代表チームに選出されたマリーンズ。
大活躍した俊介、西岡、里崎、薮田さん。大きなミスをしたが取り返した今江。いまいち力を発揮できなかった直行、宏之、藤田さんなど、結果は様々だったが、日本代表の一員として世界を舞台に戦ったことは大きな経験になったことと思う。
今日は勝利の美酒に思いきり酔って、明日からは目前に迫ったシーズンに備えてください。
君たちは俺達の、そしてマリーンズの誇りです。