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2005年04月26日

海に消えた美人投手

4/21付スポニチの終面に興味深い記事が載っていたので紹介(webでは見られないはず)。
それは80年前、1925年に来日したアメリカの女子プロ野球チームの話。

女子プロ野球といえば映画『プリティリーグ』のモデルとなったAAGPBL(全米女子プロ野球リーグ)が有名だけど、それ以前にも1890年代から女性の権利向上の機運を背景に女子プロ野球チームが存在したらしい。
もっとも時代が違うし、バッテリーは男子が務めることが多かったなど、今の野球とはかなり趣の異なるものだったんだろうと思う。

来日したのはフィラデルフィア・ボビーズという女子チームで大学チームやクラブチームと対戦(この頃まだ日本にプロ野球は存在しない)、各地で大歓迎を受けたと言う。
だが、遠征の途中資金が無くなり、三人いた興行主の内二人は逃げ出し一人は破産、チームは立ち往生してしまう。
チームはなんとか帰国しようとするオーナー派と韓国で試合をして旅費を稼ごうとする監督派に分裂。オーナー派は支援者からの援助でなんとか帰国した。
韓国に渡った監督派だったが大した収入は得られず日本に戻る。監督は個人的に本国から少々金を送らせることに成功。監督夫妻は無情にも選手を置いて帰国してしまう。
選手の親と神戸の人々からの寄付金でようやく選手達も帰国の途に着くこととなったがここでも不幸に見舞われる。乗った船が嵐に遭遇。エースのレオナ・カーンズが波にさらわれて海に消えてしまったのだった。
なんともせつない話ではあるが、野球というスポーツの歴史に想いを馳せさせられた。



記事には当時の雑誌「野球界」のボビーズの選手紹介記事も掲載されていたのだが、これがちょっといい感じなので引用。

N・シェンク(一塁手) 花形選手。20歳。ダンスの名手。
I・ルース(投手) いかにもアメリカ娘らしい可愛い女性。ダンスを好む。
L・シェスタ(左翼手) 21歳。ダンスと音楽と野球が何より好き。
N・イーキン(捕手)20歳。強肩の持ち主。
N・スパングラー(右翼手)18歳。フィラデルフィアの資本家の娘。買い物好き。
I・フィリップス(捕手)15歳。将来も野球選手を続けるつもり。
A・ノーラン(二塁手)19歳。活発な選手。
A・カーラン(投手・中堅手)20歳。スローカーブを得意とする。
I・ホートン(遊撃手)13歳。金髪の美少女で、チームのスタープレーヤー。
F・ガーネット(三塁手)14歳。金髪の美人。打撃に自信あり。
M・オーギャラ(オーナー)26歳。ときには中堅手として出ることも。
この紹介だけで腐った女子野球オタとしては妄想が湧いてくるなあ。
ファーストネームが載ってないのが惜しいところ。

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