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2005年02月21日

方舟潮流

次の武道館、リキが獲るんじゃないかと思うわけさ。

もちろん、3/5に行われるNOAHの武道館大会、GHCヘビー級選手権試合、小橋建太vs力皇猛戦のことを言ってるんだけど。
昨年、タッグ戦とはいえ小橋からピンフォールを奪ったことなどここ最近のリキの勢いを考えて、というのも勿論あるんだけど、それ以外にリキが獲ると思う理由がある。
あー、これから書くことは『週刊ファイト』あたりが書きそうな妄想なんで話半分でどーぞ。

仮に武道館でリキが小橋に勝ち、ベルトを獲ったとする。それはそれで結構だが問題はその後である。
当然今後の武道館やシリーズ最終戦の大会場のメインは新王者の力皇が務めることになる。4月24日に開催が決まっている武道館大会のメインも当然GHCヘビー級選手権試合が組まれることだろう。
状況から考えて、三沢や秋山などトップ級がいきなり挑戦という可能性は低い。そうなると挑戦者の候補となるのは、田上、森嶋、小川、斉藤、バイソンあたりか。
正直、武道館のメインとしては厳しい。ましてや開催が噂される2度目のドーム大会のメインともなれば言わずもがなだ。

そこで注目すべきは、今年に入ってからのNOAHの開国政策だ。
昨年まで、他団体の選手やフリーの選手と積極的に交わることをしてこなかったNOAHに新年一発目の1・8武道館大会でいきなり鈴木みのる、天龍源一郎というフリーの大物が参戦を果たした。
また、3・5武道館にはこの二人に加えて新生ZERO1-MAXの大谷、高岩も参戦。ZERO1-MAXとの前面対抗戦も示唆されている。
これには4年目を迎えNOAHが団体としての地力を着実につけてきたことは勿論、新日本プロレスの外敵冷遇政策、橋本ZERO-ONEから大谷をトップとするZERO1-MAXに変わったこと(三沢は橋本を全く信用していなかった)などの外的要因もあるが、力皇や森嶋といった若手選手がベルトを巻いたときの興行面での影響を考えてのことではなかろうか。

昨年まで、NOAHは外部の選手と交わらなくとも、所属選手を中心としたマッチメークだけで武道館クラスの会場をフルハウスにするほど集客することができていた。
それには三沢、秋山、高山らトップ選手の変わらぬ人気やジュニアの活躍の影響もあるが、なんといっても小橋建太が絶対的な王者として君臨していたところが大きい。
NOAHの中での絶大な小橋の人気もさることながら、小橋の試合なら必ず好試合になるという信頼感がファンの間に浸透しているからだ。
実際、昨年の防衛戦を振り返ってみても、プロレス大賞ベストバウトを獲得した秋山戦、プロレス頂上対決と謳われた高山戦はもちろんだが、田上、斉藤、佐野といった実力的にはやや劣る相手との防衛戦でも相手の力を充分に引き出した好勝負を繰り広げてきた。
その小橋がメインイベントに出ないとなると、集客に与える影響は計り知れない。
そこで、この開国政策である。
昔と違い、多くの選手が複数の団体に参戦し、夢のカードというものが失われた現在において、今まで内部充実に力を注いできたNOAHにはまだ、多くの夢のカードが残されている。
天龍、鈴木のNOAHの他選手との対決(天龍-小川戦やみのる-田上戦なんて是非観たいところだ)はもちろん、昨年の東京ドームからの"夢の続き"三沢-武藤戦、あるいは禁断の三沢-川田戦、そして小橋と佐々木健介の真MVP対決など、いくらでも夢のカードが妄想することができる。
先日、三沢がGHCタッグのベルトを失ったが、小橋も丸腰になればさらに自由に動くことができるし、NOAH側の組み合わせにも幅が広がる(対戦相手によっては三沢・小橋組や小橋・秋山組も可能になる)。

三沢、小橋、秋山らトップ選手が外部と交わることによって集客面の影響を抑え、その間に力皇、森嶋ら若手にメインイベントの経験を積ませトップ選手として自立させる。そんな三沢の団体の長としての、そして経営者としての狙いがあるのではないかと考えるのはちょっと穿ち過ぎだろうか。

ま、そういう裏側の事情無しにリキにはガンバってほしいところ。
小橋の牙城を崩すのは容易でないし、こういう状況でも空気を読まず勝っちゃうのが小橋なんだけどね。