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2004年10月22日

美鳥の日々

最近連載が終了した、『勝手に改蔵』と並んでサンデーの看板だったコミックのアニメ化。

女の子との同居ものは数あれど、女の子が"右手”になってしまう、という設定が斬新。
女の子の存在を隠したりという同居もののお約束や、好意を寄せる美鳥に素直になれないセイジなどといったラブコメのお約束を踏襲してますが、ドラマをきちんとつくっているし、"右手”のギミックを上手くいかしているので面白く見れる。
ストーリーのおもしろさは原作に依るところが大きいと思うが、原作の別々のエピソードを上手く組み合わせたりといった脚本・構成の良さも見逃せない。

キャストは若手中心ながら演技面に特に文句は無し。
釘宮理恵に普通に少年役が来るようになったなー。ちょっと前なら間違いなく近所の小学生の栞役だったろうに。

ただ個人的にはラストの展開がちょっといただけない。美鳥が本体に戻ってセイジと結ばれる、という結幕はいいんだけど、美鳥が右手のときの記憶を無くしたままだというのが、ねえ?
セイジが惹かれたのは"右手”の美鳥のわけじゃん。その思い出を持っていない美鳥とセイジがくっつくのはどうかと思うのよ。
一緒に見た噴水とか手編みマフラーとか、生かせそうな伏線もあったのに。
セイジと過ごした時間があったからこそ美鳥がセイジに告白する勇気を持てたっていう事だと思うのでそれはそれでアリとも思うが、ちょっとすっきりしないな。
まあラストの、右手じゃない美鳥とセイジでのオープニングは良かったけど。
原作は最後まで読んでないんだけど、ラストはどうなったんだろ。読んだら再評価してみるってことで。

傑作とまでは言わないが、丁寧につくった良作ラブコメだと思うので一見の価値はアリです。