『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』
色んなところで評判は聞いている『ウルトラマンメビウス』、私も香澄んとつかさに負けてらんないので、まずは最近出た劇場版のDVDから視聴。
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本作はテレビシリーズ同様、ウルトラマンシリーズ誕生40周年記念作品として制作された。
近年制作されたウルトラマンシリーズがそれぞれ単独の世界観で作品ごとの繋がりがなかった点に対し、『メビウス』はM78星雲と光の国、つまり『ウルトラマン』から『ウルトラマン80』までに描かれていたものと同一の世界であり、『80』の直接的な続編でもあるのが大きな特徴。
いまいち平成に入ってからのウルトラマンは観る気がしなかったのだけど、私とて子供の頃はウルトラマンに熱狂した身。こりゃあ観ざるを得ないってもんさね。
DVDが始まると、DVDを粗末に扱うバルタン星人たちにウルトラマンが注意する映像が流れて唖然。いや、子供向けだからいいんだけどさ、何やってんだお前ら。
本編が始まるといきなり、異次元人ヤプールの怨念がつくりだした究極超獣Uキラーザウルス(しかも顔はエースキラー似)とマン、セブン、新マン、エースのウルトラ兄弟の戦い。何この燃えるシチュエーション。
宇宙で空中戦繰り広げるウルトラマンってのも、不思議な感じだなー。昔はわざわざ近くの惑星で戦っていたもんだが(タイラントとかな)。
Uキラーザウルスを封印するために、変身能力を失った4人のウルトラマン。彼らは人間として地球で生きていくことを選び20年の歳月が流れた。そして地球には若きウルトラ戦士メビウスが派遣されていた。
ハヤタ、ダン、秀樹、星司。20年の年を重ねた彼らの姿を観ただけでもうジーンとしてしまう…。かつてレーサーを目指していた郷さんが今はレーシングチームで少年たちを指導しているのも嬉しいな。
メビウスを狙うのは、これまた懐かしい宇宙人たち。ザラブ星人、ガッツ星人、ナックル星人、テンペラー星人。
テンペラー星人を倒したメビウス(つーか、テンペラ弱ぇー! 必殺光線は!?)だったが、敵の策略に嵌り、捕らえられてしまう。
捕らえられたメビウスを救うため、命を賭けて最後の戦いに赴くウルトラ兄弟たち。年を経てもやっぱり血気盛んな星司がいいな。郷さんも渋くて素敵。
命を賭けてメビウスを助け出したウルトラ兄弟だったが、異星人たちの真の狙いはウルトラ兄弟だった。まるでゴルゴダの丘の時のように捕らえられてしまう。
傷つき力尽きたメビウスだったが、タカト少年に勇気を教えられて復活! ウルトラ兄弟を救い出すことに成功する。
しかし、時すでに遅く、封印は破られ、Uキラーザウルスが甦ってしまう。
圧倒的な力の前に敗北寸前のウルトラ兄弟たちの前に現れたのは、ゾフィーとタロウ。33年ぶりにウルトラ6兄弟が復活!(『レオ』のときタロウはいないからね) お約束とはいえ、燃える!
最後はメビウスがウルトラマンメビウス・インフィニティとなり、Uキラーザウルスとヤプールを倒し、勝利。ウルトラ兄弟はメビウスに地球の未来を託し、去っていくのだった。
エンディングでは記念パーティの様子が流れ、本作の出演者に加え、フジ隊員、アンヌ、南猛隊員、そして南夕子が特別出演。うわあ、夕子、変わってない、というか昔より美人になってるよ。
もう、素晴らしいの一言でした。
なんつーか、俺のために作られたんじゃないかと思うくらい。
BGMも旧作の主題歌やBGM、そして名曲『ウルトラ六兄弟』がアレンジされて繰り返し流れるのがずるいよなー。
もちろん、本来の視聴者である子供たちを蔑ろにしている訳でもなく、ミライ=メビウスと少年の心の交流を通じて、信じる心と勇気の大切さをしっかり伝えている。
ストーリー的にはお約束の積み重ねなんだけど、もうそんなことは問題じゃない。
もうちょっと1対1の肉弾戦中心の方がウルトラマンらしい気がするけど、映画なんだからコレはコレでありかな。板野サーカスで飛び回るウルトラマンってのも、なかなかおもろい映像ではあるし。
やっぱ俺ってば、“ウルトラ兄弟”が好きだったんだなー。
『マン』や『セブン』の、故・実相寺監督に代表されるような陰影のあるドラマが好きな人の気持ちも分かる。けど、やっぱり俺が子供の頃熱狂したのは、強大な相手に兄弟が力を合わせて立ち向かうウルトラマンなんだよね。
最初は神秘的で超越的な存在だったウルトラマン、そんな彼らにも人間と同じように家族や仲間を思う心があった。だからこそ、ウルトラマンは40年にもわたって愛される存在になったんじゃないかと思う。
Wikipediaで色々調べたら、地球に東光太郎として地球に残ったタロウや、円盤生物に襲撃され生死不明だったセブンのことも本作でついにフォローされていて感動。私の20年来の疑問がようやく解消されたよ。
色んなところで『80』真の最終回が評判になってたし、今週の放送では南夕子が登場する(予告の「優しさを失わないでくれ」だけでもう泣きそう)しと、こりゃあTVシリーズも早急にチェックせねばだなあ。