猫の瞳に映るもの
部屋を片付けていたら、家を追い出された妹が残していた『キャッツ・アイ』の単行本が出てきた。
懐かしいなあ。以前はちゃんと読んでなかったのでついつい読みふけってしまった。
キャッツ・アイの三姉妹が父親探しのために美術品盗みをしていたのは知っていたけど、クラナッフ・シンジゲートとかよく分かってなかったのでようやく大筋を把握できた。
シンジゲートの黒幕のクラナッフ、2巻でシルエットで登場したままラストまで出番無しなのね。『シティハンター』もそうだったけど、伏線ほったらかし過ぎだろう。
あと当時も思ったけど、あのラストはどうなのよ。結局父親には会えず仕舞だし、打ち切りだったのか北条司が力尽きたのか。
高校時代から恋人同士で同居までしている瞳と俊夫が、セックスどころかキスすらロクにしてないってのは、20年前のマンガであることや少年誌連載であることを差っぴいてもすごいなあ。中学生か、お前らは。
当時はまったくどうでもいいキャラだったんだが、改めて読んでみると浅谷さん、いいね。私、眼鏡属性は皆無なんだけどすごい好み。……って気が付いたらねず公なんかといい感じになってるし~。もったいない。
一緒にあった『シティハンター』を読んでいても思ったけど、北条司って元々少年誌向けの作家じゃなかったんだな。ここ数年の青年誌での活動は必然だったんだろうな。
あ、一緒に置いてあった『男坂』も素晴らしかった。
何が素晴らしいって、車田正美が未練たらたらなところ。